不動産経営の体幹トレーニング(大家さんの心・技・体) 第2回 電力自由化の影響|株式会社ハウステーション 専務取締役 野田康治

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不動産経営の体幹トレーニング(大家さんの心・技・体) 第2回 電力自由化の影響

株式会社ハウステーション 専務取締役 野田康治

株式会社ハウステーション 専務取締役 不動産仲介店営業推進企画室室長・株式会社HSグローバル代表取締役、不動産賃貸経営のスペシャリストとして「賃貸経営マネジメント」「立退き・家賃滞納など不動産経営に関する法務的 マネジメント」などのアドバイザーとしても活躍

今年の4月にスタートした電力自由化によって、消費者がどこの電力会社を利用するかよって色々な料金体系やサービスを選べるようになりました。こういった独占市場の開放によって、国内の電力供給量が高まり電気料金が下がることは喜ばしいことでもちろん大賛成です!

ところが・・・

電力自由化によって賃貸管理にも影響を及ぼすことが!!

6月の発表で電力会社を変更した割合は一般家庭においては全体の僅か1.2%とのことでしたので、今のところまだ、あまり普及しておらず、これまで業務において影響を受けることはありませんでした。
ところが、電力の自由化スタートから4ヶ月間が過ぎようとした8月に思いもよらないことが起こりました。

入居者が電力会社を変更して退去すると・・・? なんと!!電気供給が止まる

電力自由化の仕組みとしては従来の引込み線を使用しているので、電気の供給そのものはこれまでとなんら変わりませんので、ネットの仕様環境に例えて言えば、引き込み設備(ハード面)は同様でプロバイダーのみ変えるようなイメージです。
利用者が『どこの電力会社の供給する電気を利用するか』を選択すると、基地局となる電力会社(東京電力など)の施設内でコンピューター管理して、どこの会社の電力がどれだけ使われたかが分かる仕組みになっています。

これまでにも電気料金の契約は備え付けのハガキや電話で行われてきました。
退去して次に入居者が入るまでの機関も、大家さんが後でその期間の電気料金を支払えば、そのまま使用できました。(後払い)
使用された期間の電気料金の請求先さえ分かれば、ブレーカーを上げればいつでも電気が使える状態で、それはとても効率の良い方法だと思っていたのですが、電力の自由化で電気会社を選択することになり、前の入居者が退去する際に電力会社に解約をした際、それと同時に電力の供給がストップしてしまうのです。

これまで玄関近くに設置されていた、毎回、検針員が見回りに来る円盤グルグルの電気メーター(アナログ式誘導型電力量計と言うらしい)から、今後は徐々に検針員不要のスマートメーターに変わっていきます。(人件費コスト削減のため今後は全体に普及する予定)それを使って電力の使用量、どこの会社のどの電力かを把握するシステムになっているようです。
随時、切り替えていってますが、電力会社の変更があった世帯から優先的に行っているとのことでした。(東京電力より)

前入居者が電力会社を変更したことに伴い、スマートメーターに変わったことで、どこのどの電力会社の電力を利用するかを申し込まない限り電力は供給されません。
(電話回線やネットが契約しないと開通しないのと同様のイメージです。)

ところが、入居者がどこのプロバイダーやどこの電話会社と契約し、いつから利用しているかを把握していないのと同様に、大家さんも不動産会社も電力会社の利用状況などは把握しようがありません。

『空室に電気供給されない』と、どんな事が起こりそうか?

① 原状回復工事を行う際に電気や照明が使えません。
② 退去後のエアコンや給湯器の不具合のチェックもできません
③ 凍結防による破損防止の為に給湯器に通電しておくことができません。
④ 募集に際して内覧する際に照明器具が一切使えません。

4月からという短い期間だったので、今のところ、それほど電力会社を変更された方の解約が発生していないのと、②や③は寒くなる冬場に多く生じるので、まだ浮き彫りになっていないのでしょう。

この冬に③のように給湯器が凍結して配管が破裂した場合などは、果たして誰の過失となるのでしょう?無断で電力会社を変更した入居者? 無断でメーターを変えた電力会社? それとも建物の管理者である大家さんや管理会社?

退去(解約)後に電力会社の変更に気づいたら、大家さんが地域の電力会社(従来の東京電力など)に連絡をして申し込めば、30分~1時間で通電してくれるそうですが、電話が混み合っていて長い時間待たされることも多いようです。

今後は、退去した際、空室期間の通電には、速やかに電力会社へ連絡して電力供給の申し込み手続きが必要になりそうです。


 

更新日:2016年9月5日 (公開日:2017年6月28日)

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