弁護士直伝 賃貸経営の承継はできるか?~家族信託は切り札か?~その2|高砂 健太郎

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弁護士直伝 賃貸経営の承継はできるか?~家族信託は切り札か?~その2

高砂 健太郎

大阪の弁護士、高砂健太郎です。事務所は不動産分野、企業法務、相続を重点的に取り扱っています。実際の弁護士業務を踏まえて感じる、「本当に役立つ」情報をお伝えします。

マンション・アパート経営されている方から、
「後継者を誰にすればよいか」
「どのタイミング、方法で継がせるべきか」
「そもそも後継ぎがいない、どうしたらいいか」
という相談をよく受けます。

6回シリーズの2回目、
家族信託の活用例を紹介していきます

信託のイメージ

「信託」という言葉を聞くと、信託銀行等の免許事業者が各種資産を預かる、投資を受けることを目的とする制度のみをイメージしてしまいませんか。
しかし、平成18年に信託法が改正され、幅広く家族のための民事信託が利用できるようになりました。

一例をあげると、高齢になり将来自分で管理することに不安を感じる一方、賃貸収入を手放したくないマンションオーナーがいる場合、マンションを信託財産として、信頼できる長男太郎を受託者、そして利益を受ける受益者を相談者自身とすることができます。

こうすることで、仮に相談者自身が意思能力に乏しくなっても、長男太郎が受託者として、マンション経営に必要な契約を締結できますので、マンション経営に支障をきたさなくなります。

 

不動産登記は変わるのか?

信託財産であるマンションについて、相談者から長男太郎に「信託」を原因として所有権移転登記をします。

「信託」を目的とした所有権移転にすぎず、相談者には不動産譲渡税が課税されませんし、受託者である長男太郎にも不動産取得税が課税されません。

さらに、限定責任信託の登記をすれば、仮にマンション経営が上手くいかなかったとしても、受託者である長男太郎は、信託財産であるマンションのみをもって債務を履行すれば足りるので、必要以上に負担もかけません。
 

マンション経営の承継はできるか

不動産所有名義も登記上も変わるのに、老後の生活資金が確保されるのかと疑問に思われるかもしれません。
しかし、信託契約で、「生活、介護、療養、納税などに必要な資金を給付して、受益者の生活を確保する」目的を定めておけば、マンションの収入を確保することができます。

また、「受益権は相続によって承継されない」「受益権は受益者の死亡によって消滅し、長男太郎が受益権を取得する」という規定を契約に入れておきます。
こうすることで、相談者が死亡した後、相続手続きを経ずして、長男太郎が引続きマンションの経営管理をする一方で、その利益を受けることができることになります。
 

更新日:2017年1月6日 (公開日:2017年6月28日)

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