不動産鑑定士が語る!2017年大阪不動産市場とホテル市場-客室売上の上昇と訪日外客数の急増-|不動産鑑定士 難波 里美

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不動産鑑定士が語る!2017年大阪不動産市場とホテル市場-客室売上の上昇と訪日外客数の急増-

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不動産鑑定士 不動産鑑定士 難波 里美

当社は長期的ビジョンに立ち、不動産の価格形成の最適化に寄与すべく日夜研鑽を積んでおります。 一例として当社は住宅賃料については、85年から定点観測を行っており賃料の動向と需要、動向に ついて常に新しい情報提供している他、分譲マンション、分譲住宅(定期借地権を含む)の市場調査、 異業種と協業して不動産の市場評価等の新規分野にとり組んでおります。

大阪中心部の地価は高騰しています。
ところが地価を牽引しているのはオフイス需要ではなく
マンションやホテル用不動産需要です。
今回はホテル需要についてご説明いたします。

地価上昇を牽引するホテル用地需要について

 Point1   
    
大阪ビジネスゾーンのオフィス賃貸市場は、入居が改善し、94.6%となっているものの、賃料は対前年同月比(平成28年11月3,344円/㎡)で、ほぼ横ばいとなっています。

ゾーン別でみると、梅田、淀屋橋、新大阪の他、南森町、船場、心斎橋・難波ゾーンにおいても、賃料は対前年同月比で微減、若しくは微増で、ほぼ横ばい傾向にありますが、入居率は南森町ゾーンを除いて、他は上昇しており、特に淀屋橋ゾーン、心斎橋・難波ゾーンの入居率が改善されています。

大阪ビジネスゾーンでは大型新築オフィスの竣工が少なく、供給がない中で、建替ビルからの借り換え、若しくは増床目的による需要増により、入居率は上昇しているのですが、大阪ビジネスオフィスゾーンの需要は新規需要が少なく、実需規模が小さいため、賃料については今後も横ばい基調が続行するものと私は予測しています。

  Point2   
    
大阪中心部の地価を牽引しているのはオフィス需要ではなく、都心型マンション、ホテル用不動産の他、賃貸稼働中の収益用不動産の需要です。
特にホテルについて注目すると、価格高騰が著しい。
下表は大阪市中央区内で平成26年~平成27年間に取引されたホテルの取引事例ですが、NOIに対する取引利回りは5.4%~7.8%で、1客室当り取引価格は1,200万円~1,300万円である。
平成23年に取引されたホテルの1客室取引価格が850万円程度であったことから、わずか3年~4年でホテル価格は急騰している。


ホテル価格の高騰の背景は、ホテル利用客増による高収益の期待です。
業界専門誌「週刊ホテルレストラン」が発表している2010年度を基準とした近畿の宿泊主体型ホテルの売上と客室売上の推移は<図1>のとおりであり、これによっても近々6年間に著しい売上増になっていることがわかります。

<図1>

(「週刊ホテルレストラン」の資料を基に作成)
日本政府観光局(JNTO)による出国日本人数・訪日外客数調査結果より、平成17年から平成27年について下<表1><図2>のとおりまとめました。

これによると訪日外客数は、平成23年の東日本大震災の影響により大幅に減少しましたが、その後急増しており、平成27年は平成17年に比し、訪日外客数は+193.3%増加しています。

訪日外客数の急増については、国土交通省が平成15年(2003年)4月から「ビジット・ジャパン」と称するキャンペーンを海外で展開していることや、平成20年(2008年)10月1日に同省のもと観光庁が発足し、海外における訪日促進や情報発信が一層強化され、ビザ取得の緩和等による成果が現れたことが一因です。特に訪日外客数のうちアジア系観光客が急増していますが、その背景としては上記ビザ免除若しくはビザ発給要件の緩和に加え、平成26年夏以降の急速な円安並びに航空路線の拡大(特にLCC)の効果が挙げられます。即ち、客室売上の上昇と訪日外客数の急増はリンクしています。
 
<表1>

<図2>

下<図3>は訪日外国人数の推移を表したものです。これによると訪日外国人数は「商用客その他」は緩やかな上昇トレンドにありますが、「観光客」は2.4倍に急増しています。
<図3>

更に下<表2><図4>は大阪府府民文化部都市魅力創造局企画・観光課による来阪外国人旅行者数の推移を表したものですが、平成24年以降増加が著しく、平成26年は過去最高を記録しました。平成26年に日本を訪れた外国人数は13,413,467人で、そのうち大阪を訪れたのは28.0%の、3,757,592人です。
なお、平成17年と平成26年の比較では2.3倍の増加です。
<表2>

(出所:大阪府府民文化部都市魅力創造局企画・観光課)
<図4>


下<図5>は平成26年の来阪外国人旅行者数を出身地域別にみたものですが、これによると中国(27%)、韓国(19%)、台湾(18%)の順であり、東アジアからの旅行者が多いことがわかります。。
<図5> 平成26年合計3,757,592人

(出所:大阪府府民文化部都市魅力創造局企画・観光課の資料を基に作成)
2016年では、ホテル客室料金が上昇したため顧客離れがおき、客室稼働率はやや低下したものの、今後、2019年にラグビーワールドカップ、2020年に東京オリンピック・パラリンピック、2021年に関西ワールドマスターズゲームズと、世界大会が相次いで開催されることから、宿泊需要は堅調に推移していくことが予測され、ホテル市場も2020年頃まで売手市場が続行していくものと予測しました。 
                                       以 上

 

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更新日:2017年10月20日 (公開日:2017年1月6日)

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