財産があまりない人は相続対策をしなくてよい? 相続のまことしやかなウソの話!②|不動産コンサルタント 松葉 民樹

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財産があまりない人は相続対策をしなくてよい? 相続のまことしやかなウソの話!②

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その他識者 不動産コンサルタント 松葉 民樹

間違った知識や様々な法改正や税制改正、新設制度など、地主さんや賃貸不動産オーナーさん、不動産投資家さんにコンサルティングしてまいりました。私のコラムと同様、皆様の少しでもお役に立てれば幸いです。

「相続対策」と聞くと住宅メーカーや建設業者、不動産業者や税理士の税務セミナー等でばかりで目にするものですから「相続税」という税金面だけに目が行ってしまって、「節税対策」のことと勘違いしてしまっています。
その結果、「ウチはそんなに財産・資産がないから‥」と相続対策が不必要だと思っている方が多く見受けられます。
相続対策は万民共通に必要なのです。なぜなら、人は死亡率100パーセントの生物なのですから全員に相続は発生するからです。

財産があまりない人は相続対策をしなくてよいというウソ!

   相続対策とは4つの対策です。
   まずは
       ①   遺産分割対策
              誰にどの財産を相続させるかを決めておくということです。
              前回のコラムにも書いた通り、現法では私有財産制度に則り、遺言自由の原則で被相 続人が遺言書で自由に決めてよいことになっています。

              しかし、遺言書が無かった場合は、法律で定められた法定相続人の間で「遺産分割協議」を行い、「遺産分割協議書」を作成しなければなりません。

              この「遺言分割協議書」は本人の実印とその印鑑証明の添付が必要ですから、相続人全員で作成しなければなりません。

              この時に揉めるのです。財産・資産がないほど揉める可能性は高いのです。財産・資産がある程度有れば分けようもありますが、家が1軒で兄弟3人で、皆持家を持ってな
              いとか‥、長男と配偶者の折り合いが悪く、次男と一緒に住みたいとか‥、
              各家庭によって千差万別の事情が存在します。

              そして、家業・生業を継ぐのは誰か?先祖の墓守・祭祀を行うのは誰か?残された配偶者の老後の生活の面倒を看るのは誰か?親孝行だったのは誰か?

              また、親不孝だったのは誰か?今までお金がかかってきたのは誰か?(特別受益)
              自分の財産形成に貢献してくれたのは誰か?(寄与分)
              それらをよく鑑みて被相続人が自ら、誰にどの財産を相続させるかを決めて遺言書に書き残さなければなりません。【遺言書の作成】

    次に
        ②   近隣トラブル防止対策
              「親から詳しい話を聞いていなかったため、適切な処理ができない」といった相続財産にかかわるトラブルまで相続させることのないように、

               1, 隣地との境界の問題
               2, 借地や借家、使用貸借や一時貸し等の賃貸借の契約関係、権利関係
               3, 田畑の耕作者との取り決め(耕作権問題等)を
              各権利者間でお互いに生存中に、きちんと取り決め、又は再確認して、書面化し、
              相続させる人に申し伝えておく必要があります。
              過去にトラブルや紛争があったのなら、その経緯や調停・裁判の互いの言い分や結果等も自分が知る限りのことは全て相続人に申し伝えておく必要があります。

              親から何も聞かされてなければ、親が亡くなってから相手方に
              「あなたの親とはこういう話になっている。こういう約束をした。」と無茶苦茶な事を言ってこられても相続人には確かめようもありません。

   その上で
       ③   節税対策   です、

              いかに相続税の納税額を少なくしてやるか?です。
              被相続人本人と配偶者は納税はありません。納税者は相続する子供や養子です。
              納税額が多ければ、相続した子供は経済的にも精神的にも大変な負担になります。
              また、それだけ財産・資産が減ってしまいます。
              被相続人の工夫や努力で相続させる子供の負担を軽減することです。

   そしてその後の
        ④   納税対策   です。
              ③の結果、1億円の相続税を5000万円に節税しても、その5000万円を相続人がどうやって納付するのか?です。5000万円を2000万円に節税したとしても、3000万円を
              1000万円にしたとしても納税額がゼロにならない限り、納税対策は必要になります。
土地を事後売却するのか?土地を事前売却してその現金を生前贈与するのか?生命保
              険にして相続人の納税原資に充てるのか?
              はたまた、③の節税対策として高収益建物を建てて、その収益で延納(分割払い:最長
              20年)にするのか?その収益を生命保険の掛け金にして相続人に死亡保険金を受け取らせて納税原資に充てさせるのか?

              納税方法の道筋を事前に考え、準備して相続人に伝えておかなけれなりません。
              「節税対策まではやったのだから納税のことは知らん。後は野となれ山となれ」では相続を受けた相続人は精神的にも経済的にも大変 な思いをすることになります。

   これら4つがすべてで「相続対策」なのです。

   相続税が発生する方は①〜④まですべて必須です。
   相続税が発生しない方は①〜②までは必要なのです。

   特に相続税が発生しない方の場合、相続人間で遺産分割協議で何年、何十年揉めようが、
   相続税の納税がありませんから延滞税もありません。揉めたらとことん揉めます。私の経験
   上で最長は17年揉めた例があります。一方の死亡で叔父と甥が和解して終結しましたが‥
   一方、相続税の納税がある方の場合、遺産分割で長期に揉めると、延滞税が雪だるま式に膨
   れ上がり、皆が互いに損をするので妥協がうまれます。また、相続税がかかるくらいですか
   ら財産も分けようがあります。しかし、被相続人が節税対策をしてなければ相続分に応じて
   納税もありますから、揉めて相続してもそれに応じた納税をしなくてはいけませんので妥協
   ラインは高くなります。


   ③の節税対策のみを相続対策だと勘違いしていると、相続が争続になってしまいます。
 

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更新日:2017年8月23日 (公開日:2017年1月17日)

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