相続税増税の本当の話 相続のまことしやかなウソの話!④|不動産コンサルタント 松葉 民樹

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相続税増税の本当の話 相続のまことしやかなウソの話!④

不動産コンサルタント 松葉 民樹

間違った知識や様々な法改正や税制改正、新設制度など、地主さんや賃貸不動産オーナーさん、不動産投資家さんにコンサルティングしてまいりました。私のコラムと同様、皆様の少しでもお役に立てれば幸いです。

巷では一昨年から建設会社や住宅メーカー、不動産業者が「相続税増税!」と騒いで自分たちの営業の煽りに騒いで、それをしたり顔で税理士や不動産コンサルタントがセミナー等で話していますが、果たしてそうなのでしょうか?
平成24年8月10日に当時、民主党政権、野田内閣時代に強行採決で可決・成立した『社会保障と税の一体改革関連8法案』の中で消費税の増税の「金持ち優遇」の批判の矛先をかわすように、資産家にかかる相続税も増税したかのような改正が翌年の平成25年度の税制改正で盛り込まれ、平成27年1月1日以降の相続から適用になりました。
政治家やキャリア官僚たちが世の中で一番の資産家で、またその支援者や協力者も資産家なのに、自分で自分の首を絞めるような改正を果たして行ったのでしょうか?
今回の改正で緩和されたことや回避する方法はないのでしょうか?
本当に増税なのでしょ

相続税増税のウソ!

昭和62年12月31日までの相続税の基礎控除は2000万円+400万円×法定相続人数でした。
昭和57年の全国全用途の地価を100とした時、昭和62年の地価は122,0です。

そこで昭和63年ば抜本改正が行われ、基礎控除が倍増になりました。4000万円+800万円×法定相続人数です。

ところがバブル経済真っ只中で平成3年の地価は208.7に跳ね上がって相続破産とか相続税の重税で苦しむ人が出てきました。そこで‥

平成4年の改正で基礎控除を4800万円+950万円×法定相続人数に拡充しました。
平成5年の地価水準は182.4に下がったにもかかわらず、
平成6年の改正で基礎控除は更に5000万円+1000万円×法定相続人数に拡充されました。

それが平成26年12月31日まで続いてきたのですが、やっと平成27年から基礎控除を3000万円+600万円×法定相続人数に引き下げたに過ぎないのです。

地価水準は平成26年で86.7、平成27年で86.4です。本来なら従来の2000万円+400万円×法定相続人数に引き下がってもおかしくない水準なのです。
過剰に減って恩恵を受けていた相続税が正されただけ(それでも昭和57年〜60年頃より恩恵がある)なのです。

それなのに救済拡充がなされました。
小規模宅地等の特例です。
この特例とは、被相続人が住んでいた土地や事業をしていた土地について、一定の要件を満たせば評価額を減額しますという特例です。

被相続人が住んでいた土地や家業や生業で事業をしていた土地は、相続人の生活基盤となる財産で、このような財産にフルに相続税をかけてしまうと相続後の相続人の生活を脅かす可能性もあるため、人道的配慮から自宅敷地や家業・生業の敷地は大幅に評価額を減額できる特例措置がとられているのです。

その適用面積が
特定居住用宅地等(自宅用地)が従来の240㎡まで80%減額が330㎡まで80%減額に、
特定事業用宅地等(家業・生業用地)が従来通りの400㎡まで80%減額ですが、特定居住用宅地等と併せて最大730㎡まで80%減額が使えるようになりました。
また、貸付事業用宅地等、従来通りの200㎡まで50%減額もあり
これを適用する場合の限度面積の計算は
特定居住用×200/300+特定事業用×200/400+貸付事業用≦200㎡
で当てはめて計算します。

それ以外に独立行政法人である中小企業基盤せ整備機構が行なっている「小規模企業共済」の制度が昨年の平成28年4月から大きく改正されました。

加入申込手続きや掛金の増額・減額手続きが自由に、共同経営者が独立後も共済契約を継続できるとか、共済金を受け取れる遺族の範囲の拡大とか‥
相続税の節税対策として、評価の高い土地に自宅併用(オーナールーム付賃貸マンション等)で特定居住用宅地と貸付事業用宅地で評価減を受け、借入金も債務控除で活用して、事業的規模(概ね10室以上)で土地活用して小規模企業共済を活用すれば、

・所得税・相続税のダブル非課税
・相続税の納税原資のダブル積み立て(共同経営者として夫婦で加入していれば死亡した時は死亡退職金扱いで法定相続人一人当たり500万円の控除で二次相続の納税対策もできる)
・増額自由、減額自由で利益調整自由
・65歳以上なら解約受取金は退職金扱い〔(受取額−控除額)×1/2〕
・65歳未満でも一時所得でも1/2課税
・共同経営者(妻や子)も加入できる(ダブル非課税積立)

こんな改正が必ずどこかであるものなのです。
相続税増税に踊らされて、営業マンのポジショントークに惑わされてはいけません。

市場経済の原理・原則は
「知識や情報を持たない者は金を失う」なのです。

更新日:2017年2月10日 (公開日:2017年6月25日)

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