税金の支払いも、「3~5年の中期的な戦略」を考える好機と捉える~結果としての節税あれこれ~|Hisashi

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税金の支払いも、「3~5年の中期的な戦略」を考える好機と捉える~結果としての節税あれこれ~

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大家 Hisashi

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。

 月収×12=年収は、「何を当たり前のことを」と思いますが、ボーナスが織り込めるポジションの方はさておき(しばらく前の、マンガのひとコマに、「最後にボーナスを貰ったのは20世紀だったな」というのがありました。笑)、筆者は中・長期の見通しを持つのに、この年収感覚という捉え方が結構重要なポイントと考えるようになりました。見回せば、官公庁の予算編成に合わせて年間の売り上げ目標を前後期7:3で立てる民間企業などもあります。そんな捉え方がどんな考えに結びつくのか、今回はその発端のようなお話。

<11>年収感覚と、先の見通しを持つということ

 冒頭にお報せです。前回(第10回)記事の消費税は、サラリーマン大家の方が「分離課税で納税は完結」と思っていても、売却建物部分1000万超えであれば容赦なく課税事業者になることを注意喚起した方がいいかな、と追記をしました。結構重要なポイントですので是非お読み下さい。

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 筆者は月給取りの期間が30年近くもあったお蔭(というか弊害とも言えます)で、収支を年間で把握するということに、未だに慣れない自分を感じています。
 毎月の決まった収入が、退去空室や修繕発生などで乱れると、途端に心穏やかでいられなくなる、という「浮き沈み」をストレスと感じます。
 じゃあ予め空室率を折り込み、
 「全物件は、満室想定の80%しか埋まらないと収入予算設定」
して、それ以上になったら御の字、修繕や空室が発生しても、当初想定収入が確保できれば良しとする、という具合にメンタル・マネージメントしたりもします。
 が、元々「サラリーマンは気楽な稼業」にドップリ浸かっていたわけですから、「安定を乱すトラブルに対処して平時に戻す」という作業に慣れていません。どこかに「面倒」という意識が残っているな、とも思います。
 でも、安心し切っていたら、倒産だ、リストラだ、会社が外資と提携で職場環境がガラッと変わった、といった「激変」により体調・精神ともに変調を来し……、なんて話も聞こえてきますから、独立→個人事業→法人化と自ら選んだ以上は、過去の「ラクな部分」に執着を感じるのはやめよう、と自戒しています。

 ところで、筆者が収入を年間で把握するようになった具体的なきっかけは、自宅の屋根に太陽光発電パネルを設置して、売電収入を得るようになってからです。規模も小さく5kwにも充たない余剰売電扱いの、国税庁のサイトによれば勘定科目「不動産収益・その他の収入」に計上される稼ぎです。
 年間にすれば16万円程の小さな収入ですが、11月(発電量最小)と5月(発電量最大)の差は2倍以上にもなり、過去4年間の記録を見ると、例えば今年(2017)の8月に東京で連続21日間の雨は40年振りのこと、といった天候が、当然のことながら日照量(=収入)に響くことを数字で如実に理解できます。
 野菜の高値も納得ですし、天候に対応しながら商売を営む人々がいることも、実感とともに理解が進みます。
 それでも、発電を「事業」として考えれば、多少の「平年と違って」プラスやマイナスが生じても、不動産賃貸事業よりはるかに安定した事業ではあろうと解ります。

 都市型消費生活者というのは、多分怠け者なのだと思いますが、日々の消費生活に○万円必要、となったとき、せめて毎月決まった額があてがわれるのを望む習性を持っていると思われます。
 「2カ月分毎に年6回支給するから上手に遣り繰りするのよ。」
と、偶数月に公的年金が振り込まれても、そうそう計画的に使う人ばかりでなく、それゆえ昨年(2016)4月からの制度改正で、小規模企業共済の共済金受取りが奇数月となり、
 「ひと月毎の凹凸はあるにしても、とにかく毎月支給がある。」
情況を実現したのだと思います。
 恐らく、農閑期に出稼ぎに行く生産農家のような、季節や収穫に左右される年間単位の就業・収入などには考えも及ばないのが、都市に棲息する消費型人間と言えます。

 前回(第10回)、消費税の課税事業者になる1000万円超えの収入があると、実際の消費納税は翌々年(期)の収入に対して掛かってくる「面倒」に触れましたが、見方を変えると、

・課税事業者になってしまう程の収益にドカンと課税されず、2年後の課税収入を穏やかに抑えられれば、払う消費税は少なくて済む。

ということでもあります。前回記事に追記した、

> 翌々年の収入が居住用賃貸収入だけだったら消費納税は発生しません

という例はその最たるものです。

 さて、筆者が昨年(2016)、物件の売却があって課税収入が1000万超えになったことは前回(第10回)触れましたが、当該年度の節税は、倒産防
 (経営セーフティ共済 http://www.smrj.go.jp/tkyosai/index.html )
に加入したりして何とか凌ぎました。以下、

・2016 課税収入1000万超え、当該年度の節税は倒産防などで対応。

・2017 まだ消費納税の義務はなし。(※オペレーションのチャンス)

・2018 前々年(2016)発生した課税事業者該当に基づき消費納税義務発生。(消費納税額を抑えるため、あまり課税収入を上げない。)

・2019 前々年(2017)のオペレーションによっては引き続き課税事業者になるかも知れない。(※要戦略的対応)

というように、この先の予定を見通すと、2018年に大きな収益を上げるのは、既に確定している課税事業者として、消費税をドカンと払わねばならなくなるので避けるべき、という対応を迫られます。

 なので、朱字で書いたように、今年(2017)が「仕掛けの好機」となります。どんなオペレーションが考えられるでしょうか。

 a. 繰上返済を行い、手元に資金が残るようにする。

 b. 共担が付いている物件があれば、なるべく単独に切り離す。

 c. 無担保物件が作れるなら、それを意識した返済を考える。

 d. 金融機関に打診し、借り換えの相談・交渉をする。

 e. 物件を手放しても、手元資金が増えるなら、バランスシート(貸借対照表)のスリム化と割り切り、物件を抱えることに執着しない。

 まだまだ個人の人生指標なども加味すれば選択肢はいくらでも考えられますが、前々回(第09回)で受けたコンサルも参考に、思いつくまま挙げてみたものです。

<a.>は、ローン返済を抱えて、「儲けが出てもすぐに返済に回され、手元にお金が残らない状態からの脱却です。

<b.>は、新たな担保設定などがしやすくなります。取得物件の規模に応じた無駄のない担保差し出しができるようになります。

<c.>は、個人法人間で物件を移し替えたり、新たな法人を設立する際の資産に据えたりできます。市場価格によらず、簿価での移転も可能。

<d.>第05回でも触れましたが、金融機関にとって担保は重要です。余力があり、かつ<c.>の無担保物件を持っている資産背景があれば、  交渉に応じてくれる可能性は高くなります。

<e,>物件を持つと、ついついホールド(持ち切り、収益確保)したくなり  ますが、適度に売却や組替えを織り交ぜた方が投資効率は上がります。

 こうして見ると、投資拡大というのは、何も物件を買い増して収入を増やすこと(資産拡大)だけではないと知れます。
 そして、第08回でも触れた「個人と法人の違い」を利用し、払うべきは払いながらも、抑えられる部分は抑え、CF(キャッシュ・フロー)を厚くしていく……。

 消費税課税事業者となった場合の、足掛け3年に跨がって迫られる対応は、面倒ながらも、逆に「3~5年の中期的な戦略」を考える好機とも捉えられるわけです。
 どうせ払わなければならない税金なら、それを契機にどう今後の投資を展開するのか、考えてみるチャンスにしていきたいものです。

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更新日:2017年10月18日 (公開日:2017年10月10日)

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