不動産投資によるサラリーマン大家の抱える制約「これは経費になるか?」~サラリーマン大家も賢く節税~|Hisashi

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不動産投資によるサラリーマン大家の抱える制約「これは経費になるか?」~サラリーマン大家も賢く節税~

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大家 Hisashi

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。

 人間というのは、過去のことを忘れることができる都合のよい生き物ですが、今回の記事を書いてみて、つくづく「私はもう勤め人ではないんだなあ」と実感しました。サラリーマン大家だった時分にあれだけ「これは経費になるか」と腐心した頃が懐かしく、またその切迫感を鮮やかに思い描いて書けるものでもなく、やや歯切れの悪い文章になっているかも知れません。

<02>経費を知る(サラリーマン大家の場合)

 筆者は、40歳を過ぎた頃、まだ勤め人だった時代に不動産投資を始めました。なので、サラリーマン大家の抱える制約面について書いておきたいと思います。

 先ず、先々の投資拡大(物件数の増加)をどう考えるかにもよりますが、基本的には、物件毎に口座を持つことをお勧めします。
 給与振込口座を流用すると、不動産投資で動くお金と、税引き後の可処分所得(給与)が曖昧になり、節税面でも甘くなってしまうからです。

 さて、通常は事業収入が認められず(副業禁止規定の有無などにより個別事情はあるでしょうが、ここではそれには触れません)、しかし不動産「投資」として、株やFXと同じように扱い、本業の給与所得以外の収入がある、と考える場合です。
 株の売却益などは、基本的には分離課税で、税引き後の儲けを受け取るだけですが、不動産の経費は税引き前の段階で費用を考える部分があり、すべてが引かれたあとに手元にやってくる給与明細とは、ちょっと考えを変えなければならない部分があります。またそのことを知ることが、損益通算を通じて税金を減らす「妙味」につながるわけです。

 前回の「考え方の基本」で、物件に直接掛かる費用などには触れましたが、「経営のための経費」の部分は色々と解釈が分かれます。
 ここでひとつ、賃貸生活をしている不動産投資家を考えてみます。
 
> たとえば1戸のワンルームでも、賃貸経営事業を行っている

と書きましたが(第01回)、では、

 「自分が住む借家の一部が賃貸経営事業所の機能も兼ねるようになったのだから、家賃の一部を経費にできないか?」

と考えることは可能かどうか。

 実は、これはかなり解釈が難しい、というか判断が分かれます。

a.勤務時間外のオフの時間帯を使っての投資活動なんだから、積極的に経費算入として考える。

b.そもそも会社勤めの本業以外で事業活動は認められないのだから不可。

 読者の皆さんはどうお考えになりますか?

 さらに、自宅で住宅ローン返済中の投資家さんはどう考えるか?  税引き後の手取り収入から住宅ローンを返済しているサラリーマンにとって、もし自宅のローン返済の一部でも経費にできれば助かりますよね。
 でもこれは答えがハッキリしていて「×」です。住宅ローンは、居住のための住居購入を目的とする借入なので、それを事業用に、という発想自体がアウトです。金融機関にバレたら「即一括返済」を迫られかねない、というような行為となります。

 奥さんに内緒で不動産投資をやっている人は、ノート・パソコンを喫茶店などに持ち込み、そこで経理事務をやったりする方もいらっしゃるかも知れません。
 ではそうした実務に掛かった喫茶店代や、時間貸しオフィスの費用は「経費」になるか?

 実は、こうした判断に迷う諸々が、前回(第01回)

> 場合によっては、~

と書いた部分で、強気か控え目かで答は変わってしまうのです。ライトグレーからミディアムグレーくらいの範囲感覚でしょうか。
 結論から言うと、「税理士の先生に訊いて下さい」となりますが、その税理士さんについても、慎重派の税理士さんと積極派の税理士さんでは微妙にスタンスが異なると思います。

 例えばもうひとつ、パソコンなどの備品について考えてみて下さい。

 「会計ソフトを入れて、不動産経営専用機として使っているんだ」

となれば全額経費化できるでしょう。でも年賀状作成などにも使うなら、

 「不動産経営に使う分を按分して計上」

するのが真っ当な考え方となりそうです。しかし実際には、買わなきゃソフトは動かないわけですから、購入時点の判断は 0/100 です。10万円以上の備品パソコンなら、資産計上して4年の減価償却を取れば、問題ないとも考えられますし、「本当に不動産経営だけに使っているかその使用頻度を文書添付で提出」なんて手続きは今のところ義務化されていません。
 むしろ、適度に安価な数万円のパソコンを、毎年のように買い換える、という方が目に付きます。

 税務署というのは、それなりに個人の収支は把握しており、お得意の「社会通念上」に照らして、不必要・不適切な使途は見つけ出します。
 なので、「これってちょっとやりすぎかな」と自重する意識を持ち合わせる限り、家賃年収が500万円くらいまでは何とでもなるんじゃないか、というのが筆者の投資歴20年を通しての「実感」です。(あくまで筆者の経験上であって、○○万円だから税務署から「おたずね」は来ないと保証するものではありません。実際、筆者は初めて投資物件を買った時、税務署から「おたずね」が来ました。まだ物件1つ、賃貸収入年間100万にも届かない時にです!)

 なお、

> 結論から言うと、「税理士に訊いて下さい」となります

とした部分は「こんなコラムを書くくらいならハッキリしろよ、見解なり判断なりを示すのが書き手の責任じゃないのか?」と言われそうですが、正直、判断は難しいのです。

 因みに、上述の「自宅の一部を事務所として経費計上」については、実際に裁判で争われた判例もあります。興味のある方は、ネットで、

 検索キーワード/判例 自宅の一部を事務所

などで検索してみて下さい。
 このコラムを書いている段階では、筆者は既に勤め人を辞めており、俗に言う「サラリーマン大家」ではないので、あまり突っ込んだ意見は述べられません。パソコンも、一般事業の用途にも使って不動産経営専用にはしていませんが、それは開業届にちゃんと記載した項目に則っており、後ろ指を指されるものではありません。
 不動産賃貸経営に的を絞った節税本も多数出版されていますので、あとは読者の皆さんで個々に知識を得て頂ければ幸いです。

更新日:2018年4月24日 (公開日:2017年8月7日)

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