遺留分減殺請求制度が変わる!?遺留分の金銭債権化などの民法改正(相続法改正)案と相続対策について|伊澤 大輔

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遺留分減殺請求制度が変わる!?遺留分の金銭債権化などの民法改正(相続法改正)案と相続対策について

遺留分減殺請求制度が変わる!?遺留分の金銭債権化などの民法改正(相続法改正)案と相続対策について

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弁護士 伊澤 大輔

十数年間にわたり、パートナー弁護士として、大手企業法務や不動産、損保業務を多く取り扱ってきました。それによって培われたスピード感、知見、交渉力を融合させ、ストレスを感じさせないリーガルサービスを提供します。

平成30年1月、民法(相続法)の見直しを検討してきた法相の諮問機関「法制審議会」が改正要綱を答申しました。この法改正が実現すれば、約40年ぶりとなる相続法制の大幅な見直しとなりますが、この改正要綱では、遺留分の金銭債権化や、遺留分額算定の基礎となる財産(生前贈与)の限定など、遺留分減殺制度に大きな改正が加えられています。

遺留分の金銭債権化

現行法では、遺留分権利者は、現物での返還しか求めることができませんでした。
例えば、遺留分を侵害する贈与等の対象が不動産であった場合、遺留分権利者は、相手方に対し、その一部持分の返還しか求めることができず、遺留分侵害額を金銭で支払うよう請求することはできませんでした。
 
現物で返還するか、金銭で弁償するか(価額弁償の抗弁)は、相手方にしか選択肢がなかったのです。
 
これに対し、改正要綱では、「遺留分権利者及びその承継人は、受遺者又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。」と改めるものとされています。
 
すなわち、遺留分権利者は、遺留分侵害額をすべて金銭で請求することができるようになり、むしろ、金銭でしか請求できなくなるのです。
 
このように、遺留分減殺請求権の法的性質が大きく変わります。
 

遺留分額算定の基礎となる財産(生前贈与)の限定

現行法下では、相続人に対し生計の資本としてされた贈与(特別受益)は、時間的制限がなく、遺留分減殺請求を認めることが当該相続人に酷であるなどの特段の事情がない限り、遺留分減殺の対象とされてきました(最高裁平成10年3月24日判決)。
 
すなわち、相続人に対する特別受益に該当する贈与は、相続開始の何年も前になされたものであっても、基本的に、遺留分額算定の基礎となる財産に算入されます。
 
これに対し、改正要綱では、「相続人に対する贈与は、相続開始前の10年間にあれたものに限り、その価額を、遺留分を算定するための財産の価額に算入する。」との規律を付け加えるものとされています。
 
これにより、相続人に対し、相続開始より10年以上前に贈与された財産は、遺留分を算定するための財産の価額に算入されないことになります。
 

更新日:2018年10月22日 (公開日:2018年3月5日)

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