大家、経営者にとって重要な感覚とは?確定申告に向けての経費関連の見直し~結果としての節税あれこれ~|Hisashi

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大家、経営者にとって重要な感覚とは?確定申告に向けての経費関連の見直し~結果としての節税あれこれ~

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大家 Hisashi

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。

 12月に入り、確定申告を見据える時期となってきました。筆者にとっては、
・職域年金の受給が始まったことと、(個人)
・法人は一昨年に売却した区分物件の関係で消費税課税事業者に、
という、これまでの例年とは大きな違いを抱えています。
 決算に向けた今(年内段階)の現況に触れてみましょう。

<31> 確定申告に向けて

 先ず、1年の取り組みです。

・事業(一般、不動産)の決算書を経て、確定申告を作成する際に、「雑所得/公的年金等」の欄に、昨年まで無かった収入が増える。

・所得は年明けてから送られてくる計算書で確認。通常65歳までは70万まで控除(所得税対象外)の筈ですが、現在郵送を待っている状態。

・昨年ワンルーム物件を売却しているので、個人事業の不動産収入は減。しかし、どうなっていくか初めての年なので不明点も多く、とにかく控除できる額を増やしておく。

と考え、小規模共済の掛金を増やしました。過去7年ほど、毎月3万円積んでいたのですが、今は7万円限度額にしています。他にも、

・経費関連の見直しを検討し、取引相手の関係で会議費や交際費を法人から出すこともあった分を、元々無人会社なので、それらはなるべく個人事業で負担。一方、コピー機リースなどのOA関連はスッキリすべて法人へ、などの「整理」。

を進めました。
 第<01>回でご紹介した、試算のための「確定申告コンパクト版」で今も(2018.11現在)カット・アンド・トライが進行中です。以前、

> 本来、自営業者の退職金・年金代わりのための小規模共済に、受給の始まった年金を
> 投入して積み立てるというのは、やや矛盾というか本末転倒のようにも感じます

と書きましたが(第<16>回)、実際に世の中を見回しても、節税・積立・投資(運用)がセットになっている商品などなかなかありません。

 このコラム執筆時点(2018.11中旬)の見通しでは、所得が150万円程度。控除できる額が147万円程度。さらに加えて青色申告特別控除65万円も差し引くとマイナスになってしまい、「控除の枠を見す見す捨ててしまう」ことになりそうです。

 ではどうするか?

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 第30回の冒頭(リーダー)部分で、

> 損を抱えている銘柄と抱き合わせで決済し、課税額を下げる

という株の手仕舞いの仕方に触れましたが、こんな時にその発想が使えます。株や投信の売却益は分離課税ですが、上述の「見す見す捨ててしま」わなくて済ませるためには、損益通算が可能な収益があるかということになります。

 急遽講演会などを開いて稼ぐ、緊急出版で1冊本を書き原稿料を稼ぐ、など方法は色々考えられます。20年くらい前、パソコンのソフトウェアを販売する会社が、「社員にボーナスを払うためにヴァージョンアップでもするか」と実行するという、笑うに笑えない話がありますが、それと似ています。
  筆者の場合には、外貨預金で抱えている為替差益を円に戻し、儲けを確定しようかな、と考えています。

 思えば、10年以上前に始めたドル預金でしたが、1$=120円の頃に仕込み、その後1$=76円を経験し、何回も上下する過程で売ったり買ったりをしながら、40万円程の差益が出ています。
 外貨換金による為替差益の儲けは雑所得ですが、売却益を「まだ引き切れない枠」に放り込み、課税対象から逃がす。そんなオペレーションで手仕舞いする頃合いかな、と思うわけです。

 もちろん、為替変動があるとは言え、1%の利率はなかなかありませんから、節税対策として円に戻して益を確定した後、また外貨預金は続けるのかな、とも考えます。

 ここで重要なのは、日頃からアンテナを張り、対応できるようにしておく、ということです。
 筆者は、毎日の記帳は自分でやっています。決算・申告の際には税理士のお世話になりますが、

> 経費関連の見直しを検討

する段階で、「どの程度の額を動かせばどうなる(なりそう)か」は、日頃からの金銭感覚がモノを言います。
 実際、年金のような年間数十万円の桁になると、筆者くらいの規模では比率的に結構な額ですから、方針転換や見込みは不確定要素(リスク)となります。
 でも、自分で毎日の収支を把握していると、いわゆる「勘」が働くようになります。

 「多分、これくらいであれば、納税額は少なくて済むかな?」
 「事業主貸と事業主借は、ほぼトントンかな。」

という具合に。

 これは事業主・経営者にとって重要な感覚です。(もう少し踏み込んで述べれば、給与所得控除で満足して源泉所得税任せにすると、この感覚が麻痺し、思考停止になるわけです。)
 その内、2020年代にもなれば、AIが発達し、あまり事業経験のない初心者でも、必要な項目を設定すれば、そこそこの結果が予測できるようなツールも出てくるかも知れません。
 が、少なくとも現時点(2018)では、単独の事業が複数合わさり、それも個人や法人が混在して税制までを視野に入れ、さらに決算を経た後の経営者個人の所得税(確定申告)や、家族構成までを考慮に入れた地方税、年金、健康保険料、等々を手軽に試算してくれるようなアプリケーションはありません。あったとしても高額でしょう。
 エクセルなどを駆使して、独自にそうした算出シートを作っている税理士・会計士事務所などもあるかも知れませんが、そうした「武器」は、現時点はまだまだ税理士・会計事務所の「稼ぎ」に貢献しているはずで、おいそれと我々素人の手には届かない存在かと思います。

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 さて、何はともあれ、所得税はかなり低く抑えられそうな見通しが立ちました。為替差益を加えて控除枠を少しでも無駄にしないようにすると、控除前の所得は増えますから、住民税や社会保険料がどうなるかも試算してみなければなりません。
 また、個人・法人間で経費の棲み分けを見直しましたから、3月決算の法人も「ここまで詰めれば、後はそうそうブレないだろう」段階まで考えてみる必要があります。
 あるいは、「控除前の所得は増え」る部分も抑えるために為替差益の繰り入れは見送るかも知れません。

> 毎月2万円以上の納税額アップ (第<23>回)

で苦しめられている2018年ですから、2019年は少しラクをしたいな、とも思うわけです。

 念のため、11月末に税理士に相談してきましたが、どうやら控除枠はある程度捨てざるを得ないようです。具体的にはどういう計算になるのかというと……。
 上述で、150万(所得)-147万(控除)+65(青色控除)=68万の枠に、為替差益の40万を放り込む、と書きましたが、それでもまだ28万の控除枠が残ります。

・為替差益は相殺させず、68万円の控除枠を捨てて、住民税や社会保険料を低く導く。
・40万円の雑所得に課せられる所得税をチャラにできる方を選ぶ。

 昨年は、ワンルーム物件売却で発生した分離課税対象の益がありましたから、それとの比較で判断していくことになるでしょう。
 残念ながら今年は使い切れない控除枠をある程度捨てることになりますが、来年は1月から1年間フルに年金が入りますから、その年金額の内、課税対象になる部分で今度は捨てずに済むかな、と考えられます。

 いずれにせよ、個人事業と法人の2つの事業体、でも元々は同じ財布の最終収支がどうなるかの、さまざまな「遣り繰り」を楽しむわけです。

 今回は、年内段階ということで述べましたが、年明けての確定段階、続いて法人決算の見込みと、今後も順を追いながら適宜「その時々の現況」に触れていきたいと思います。

公開日:2018年12月5日

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