思うところ52.「怪しい人」 ~不動産業に携わると「怪しい人」に遭遇すること度々です。だから、「危機管理能力」というより「危機回避能力」が問われるのです。~|オフィスランディック株式会社 代表取締役 齋藤裕

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思うところ52.「怪しい人」 ~不動産業に携わると「怪しい人」に遭遇すること度々です。だから、「危機管理能力」というより「危機回避能力」が問われるのです。~

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不動産会社 オフィスランディック株式会社 代表取締役 齋藤裕

スタッフが 30 分以内に急行できるエリアを重視する地域密着型の不動産会社代表。営業エ リアの絞り込みは、良質なサービスを提供する為の「選択と集中」であり、建築業界で言う ところの「多能工」を自負する。

不動産業に携わっていると、「怪しい人」に遭遇すること度々である。

思うところ52.「怪しい人」

不動産業に携わっていると、「怪しい人」に遭遇すること度々である。しかしながら、「怪しい」と感じても不動産取引における必要以上の事項を調べる立場にはなく、我々が抱く疑問が解消されないならば、「取引をしない」という不作為により顧客と我が身(当社)を守るのが賢明であるように思う。かつて出会った人を「怪しい人」呼ばわりするのは良心が傷むので、どうか「独り言」と思って頂きたい。また、私の記憶の片隅にある遠い過去のこととして、「ある日」を昔話風に「今は昔」と置き換えてお読み頂ければ幸いである。

ある日「警察の者(刑事)」を名乗る人から、「携帯電話」にて「ある事情(捜査)」の為にビル前に「隠し撮りのビデオカメラを設置したい」から、「ビルオーナーにその旨を取次いで欲しい。」との連絡を受けた。だが、度々の電話連絡に根負けしたスタッフにその可否を問われた私の回答に迷いは無かった。「絶対に駄目」である。まず、電話で頼まれるような「軽い話」でもないし、その人が本当に刑事であるのか携帯電話からの依頼では確かめようもない。また、本当に刑事であったとしても、現地に赴けば、ビル名の一部と居住者名が一致するビルであったから、最上階にビルオーナーが居住していることが容易に判る。(法務局にて登記事項の「甲区」を確認しても良いだろう。)ならば、身分を証するものを提示して直接お願いすべきことだろう。その他の理由として、無関係のテナントの関係者の出入りまでもが録画されるのは好ましくない。当社が要望を取次げば、ビルオーナーは、事の真偽も疑わずに「警察に協力してあげて欲しい。」と受け取りかねないこともある。当社の取次ぐ行為そのものがビルオーナーの正しい判断を阻害する恐れがあるのだ。だから「絶対に駄目」なのである。

ある日事務所を借りたいというご老人が来店した。対応した営業マンの話を総括すると次の通りである。
事務所探しの目的は、会社を新規に設立する為。小規模で割安な事務所が良いとのことであり、見学したい事務所の資料を持参していた。そのご老人、心臓が悪いとのことで100m歩くだけでも倒れんばかりの青息吐息となるにも拘わらず、候補とする事務所は、エレベーター無しの4階であった。事業内容を聞き出そうとしても「しどろもどろ」である。一番不審に思ったのは、待機する「付き人」に怯えた様子であったこと。「付き人」は高級外車から降りても来ず、我々との接触を避け、鋭い眼光をサングラスで隠していた。その後ご老人とは音信不通となる。事務所見学の真の目的は最後まで不明であった。

ある日20代前半の若者から、当社を窓口に入居者を募集する「△△△マンションXXX号室」につき、すぐに借り受けたい旨の電話連絡が入った。だが、空部屋にも拘らず内見は不要だと言う。当社の基本方針として、居住用賃貸物件は、原則として実物を見ずにする入居申込みを受け付けない。それ程に心無い「二股」申込や所謂「ドタキャン(=土壇場キャンセル)」が多い業界なのである。早速見学して貰ったところ、結論変わらず「入居希望」であった。だが、見学時の質問が「自分の声が隣戸に聞こえるか?(普通は、逆で「隣戸の声が」を気にする)」等違和感を覚えるものであった。(一般的に決め手となる設備・仕様や初期費用等には全く関心を示さない。)翌日申込み手続きに来店するも、家賃保証会社から審査の過程で在籍確認がある旨を説明すると就職時期や勤務地が微妙に変わる。渋々提示してくれた本人確認証も記載された住所は従前(かなり遠隔地)のものであり、友人宅に居候しているから住所不定、その友人宅の所在は教えたくないとのことだった。身寄りも無く、緊急連絡先となる親戚もいないのだと言う。「天涯孤独の薄幸の青年」が本当なら、心から応援したいと思うのだが・・・。

「怪しい人」は、心眼をもって見極めなければならない。それも不動産会社としての責務の一つだと思う。
だから、リスクを回避する為に「経験」や「知識」だけでなく、「感」や「嗅覚」も併せ持つ必要がある。
それらも「ファインプレー(コラム№2参照)」に必要なスキルだと言えよう。我々が顧客に求められるのは、「危機管理能力」は当然のこととして、「危機回避能力」なのである。

公開日:2019年5月14日

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