今後の民泊市場はどう変化するのか?民泊で起こるトラブル事例から弁護士が解説!-不動産賃貸経営博士-

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今後の民泊市場はどう変化するのか?民泊で起こるトラブル事例から弁護士が解説!

住宅宿泊事業法(民泊新法)施行されて半年経った今、弁護士から見るトラブル事例や今後の可能性とは?②

外国人観光客の増加による宿泊施設の不足や民泊サービスの急速な普及により、2018年6月15日に施工完了された「住宅宿泊事業法(民泊新法)」。民泊新法の施行から半年経ったが件数の伸び悩みやトラブルの課題が出てきました。
不動産オーナーが民泊をこれから始める際に注意すべき点や問題点など、弁護士から見てどのように感じているのか、聞いてきました!

Q.5 実際にどのようなトラブルが多いのか

住宅宿泊事業法施行前から、民泊利用者が増加していることに伴い、宿泊者の迷惑行為などを原因として、周辺住民からの苦情が増加しているようです。

最近では、民泊利用者の行為によって他の住人が迷惑を被ったことを理由として、マンションの所有者に対し、裁判が提起されたケースもみられます。

東京地裁平成30年8月9日判決においては、マンションの一室を所有する者が、その一室を不特定多数の者を対象として宿泊施設として使用させた行為が,マンション管理組合規約及び区分所有法に反するとして,マンション管理組合から訴訟提起され,同室を民泊行為のために使用することを差止められ、また、管理組合規約に基づく違約金の支払義務を負うとされています。

Q.6 弁護士から見てトラブルを防ぐために注意すべき点はございますか。

(1) 上記裁判例においては、住宅宿泊事業法施行前に民泊を開始したが、その後管理組合規約が「専有部分を専ら住宅あるいは事務所として使用するものとし,他の用途(不特定の者を対象としてその専有部分を宿泊や滞在の用に供することを含む。)に供してはならない」「専有部分を第三者に貸与する場合には,期間を1か月以上とし(いわゆるウィークリーマンション等の短期間の貸与をしてはならない。),この規約,使用細則等に定める事項及び総会の決議をその第三者に遵守させなければならない」等改正され、同事業をすることができなくなったといえます。

ですので、住宅宿泊事業を開始時には管理組合規約等において住宅宿泊事業を行うに支障がなくても、随時、管理組合規約等を十分に確認し、事業を廃止する等適切な対応をとる必要があったともいえます。


(2) また、同裁判例においては「夜間バルコニーにおいて大声で会話していてうるさいとの苦情」や民泊の「利用者がごみを分別せずにごみ置き場に捨てたとの情報」があった等の事実が認定されています。


(3) そのため、住宅宿泊事業を行おうとする方、すでにされている方は、関係法令及び管理組合規約の動向に常に注視したうえ、宿泊者が周辺住民に対し、迷惑行為をしないよう配慮した運営をすることに注意すべきです。

Q.7 今後の民泊市場はどう変化するのか

平成29年の宿泊旅行統計調査によれば、外国人を含む宿泊者の数は増加傾向にあるとされています。また、民泊が周知されてきたこと等により、今後民泊の利用がさらに伸びていくことが予想されます。

特に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を控えており、関係地域においては、宿泊者の増加が予想されるところです。このように、今後も外国人を含む宿泊者が増加する場合、宿泊者の多様なニーズに応えるため、民泊に対する需要が伸びる可能性もあります。

他方において、平成29年の宿泊旅行統計調査によれば、旅館業における客室稼働率は全体で60.5%、簡易宿所については28.0%という結果もあるようです。

また、上記したような大型イベントや、ゴールデンウィーク、シルバーウィークといった大型連休の日並び、台風等の気象・自然現象の影響により、宿泊者数に影響が出ることもあるようです。そのため、今後の民泊市場の変化については、様々な事情を考慮して、正確に分析していく必要があると思われます。

Q.8 これから始めようとしている不動産オーナーに対して伝えたいこと

民泊を開始するうえでの必要な届出等の手続は、上記したとおりです。
「分かりにくい」と感じるオーナーは、弁護士等の専門家にご相談いただき、届出の手続を一緒に進めると滞りなく手続が進むと思われますので、一度ご相談されると良いかと考えます。

また、届出後も、ただ寝泊まりができるだけではなく、施設として使って快適かどうか、宿泊者に快適な施設を提供できているか、場合によっては、リノベーションの必要が生じる場合もあるかもしれません。トラブル予防のための宿泊の手引きや周辺の観光ガイドなど、さらに、外国人が利用する場合、外国語で上記手引き等を作成しておくなど、宿泊者の目線に立って、運営する必要があります。


さらに、実際にトラブルになってしまった際、相手方が外国人である場合、帰国してしまうと、損害賠償請求して支払ってもらえるまでの手続に時間を要するため、できれば帰国前に解決する必要があります。

そのため、民泊を開始した後も、トラブル回避及びトラブルの解決のために、常に、弁護士に相談できる体制を整えておく必要が高いといえます。

以上から、専門家の意見を踏まえつつ、ご自身の思いを叶えられる住宅宿泊事業をしていただきたいと考えます。

城東法律事務所
弁護士 鈴木聡
〒136-0072 東京都江東区大島1-9-8 大島プレールビル1階
TEL 03-5858-9581
HP :http://www.joto-law.com/index.html
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