10年前からの家賃滞納発覚!全額請求できる? -ストッピーの「それ合ってる?大家さん」-|賃貸経営博士

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それ合ってる?大家さん

10年前からの家賃滞納発覚!全額請求できる?

今回の相談者
M.Tさん
(47歳 東京都)
2ヶ月前に突然父親が他界しアパートや貸家を相続しました。父は自主管理でアパート経営をしていたので、管理が雑で書類や通帳などを整理していると…

複数棟のアパートや貸家を所有する2代目地主大家です。昨年、相続した不動産の書類を整理していると、遠方にある貸家の家賃が10年間支払われていないことに気がつきました。早速家賃の督促を開始しましたが、借主は払えないの一点張り。連帯保証人に請求をしましたが、支払えないというので…

ストッピー

今回のケース

不動産・法律分野の専門家に、
今回のケースに対して
回答していただきました。
各分野の専門家の意見を見てみましょう。

消滅時効があることに注意しましょう!

みらい総合法律事務所
水村 元晴 弁護士

1.借主に対する請求
 (1)借主は家賃支払義務を負担していますから、大家は借主に対し、原則として10年間分の滞納家賃を請求できます。

 ただし、家賃支払請求権は、定期給付債権として5年で時効消滅します(民法169条)。  そのため、借主がこの消滅時効を主張した場合、大家は、支払期限から5年が経過した分の家賃は請求できません。

 (2)設問の場合、大家としては、これ以上の時効の進行を阻止すべく、内容証明郵便で滞納家賃の支払を督促し、6ヶ月以内に訴訟提起すると良いでしょう(民法153条)。

 なお、10年間も家賃を滞納する借主は、今後の家賃の支払いも期待できないので、賃貸借契約を解除し、貸家の明渡しも請求すべきでしょう。

2.連帯保証人に対する請求
 (1)連帯保証人は借主と連帯して家賃支払義務を負担していますから、大家は連帯保証人に対し、当然に滞納家賃を請求できそうです。

 (2)しかし、借主が継続的に家賃の支払を怠っているのに、大家が連帯保証人に連絡することもなく、いたずらに契約を継続させている場合、連帯保証人への請求が信義則に反するとして否定されることがあります(最高裁平成9年11月13日判決)。

 そのため、設問の場合、連帯保証人に対する請求は信義則に反するとして認められない、または信義則上、一定期間分の家賃(例えば3年分)に限定される可能性があります。

 (3)また、借主または連帯保証人が消滅時効を主張した場合、大家は、支払期限から5年が経過した分の家賃の支払いは請求できないことになります。

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