地主大家さん取材インタビュー! -石井オーナーが実践している「地主だから出来る私の地域価値向上」について語る--不動産賃貸経営博士-

×
←不動産賃貸経営博士
>
>
>
>
地主大家さん取材インタビュー! -石井オーナーが実践している「地主だから出来る私の地域価値向上」について語る-

地主大家のサクセスストーリー

シェア
ツイート
LINEで送る

先祖代々の土地を引き継ぐことだけが相続じゃない「地域価値向上」こそが私の使命です

地主系大家は、引き継いだ財産をいかに次の世代に残すかということだけを考えがちですが、私たちの仕事はそれだけではないと思います。先祖代々から地域に生かされている地主だからこそ、地域の活性化に貢献しなければいけないと思いますと語る石井オーナー。今回は石井オーナーが実践している「地主だから出来る私の地域価値向上」について語る。

「お前は跡を継いでくれるか?」―― 父から子へ、受け継がれるもの

石井家は武蔵新城の地で400年の歴史を持つ農家です。私の曽祖父の代から「大家業」が始まりました。曽祖父が農地を木造アパートに変え、専業大家として生業を確立させていき、父の代になって鉄筋コンクリート造マンションへ建て替えられていきました。
忘れもしない小学校低学年になろうとする頃。車好きだった父にドライブへ誘われ、父の運転する車の助手席に座り、私たちは首都高2号線を走っていました。東京タワーのジャンクションに差し掛かったあたりで、高くそびえる森ビルを見た父がぽつりと「秀和。父さんは、あれがやりたい。もし本当にやったとして、お前は跡を継いでくれるか?」と聞いてきたのが初めて家業を意識したのを思い出します。

「入居者に近づいてはいけない」という父の考え

大学卒業後、すぐに父の下で働くことが嫌だった私は結局2年半ほどIT系企業でサラリーマンをして、家に戻り父の賃貸経営を手伝うことになりました。
親子で仕事をしていた分、当時は銀行とのやりとりやデータの管理など、細かいことはすべてやらされていました。今思うとこれが父の事業継承だったのだと思います。その中でも特に父は「お客さん(入居者)とは一定の距離を取って仕事をするように。」と常日頃から言っていました。
あくまで不動産会社を通して話をするように心がけること。お客さん(入居者)さんと親しくなるとあれこれ頼まれたり、家賃交渉をされたり、良いことは少ないと言われ続けていました。元々父が仕事の基盤を作ってくれていたこともあり「そんなものか」と思っていましたが、前職で接客をしていた私は、心の中でお客さん(入居者)とコミュニケーションを取らないなんてつまらないとも感じていました。そんな時知人の紹介でblue studioの大島さんに出会ったことで、ひとつの転機が訪れました。

「自分にしかできない賃貸経営」とはなにか

大島さんは「石井さんのように、ずっと地元に住んでいる人間が大家だってことをもっとアピールしていかないと、もったいないよ」と教えてくれました。その街に住み、地域に知り合いも多い人間が大家だということは、例えば単身で娘を一人暮らしさせる親からすれば、安心して預けられる存在にもなるのにもったいない、と言うのです。言われた瞬間は頭では理解できるけど、そんなことしたら面倒なことが増えるんだろうな。と思いましたが、これからの賃貸経営を考える上で大きなヒントになりました。大島さんの言葉は今までの経営方針そのものに疑問を抱かせてくれたのです。

地主の「使命」とこれからの「賃貸経営」

極力入居者と交流を持たない経営と、入居者とのコミュニティを築きながら行う経営。武蔵新城の地に根付く地主大家だからこそできること。近年目立ち始めた空室。父と二人三脚で行なってきた賃貸経営では、通用しなくなってきている現状。さまざまな観点から、私は少しずつ「コミュニティを築きながら行う経営」をするべきなのではないかと考えるようになりました。
しかし、この考え方は、長年経営を続け、多くのことを教えてくれた父と相反するものです。
ようやく仕事も覚え父と肩を並べられるようになった頃―――2013年の夏、父が癌で亡くなりました。
幸いなことに、最期を看取ることはできましたが、握っていた父の手から力が抜け息を引き取った瞬間、ひどく重たいものがドンっと両肩へのしかかりました。これからは自分が先頭に立って家を守らなければいけないという重圧、決して失敗は許されないという恐怖、それらへの覚悟だったのだと思います。
父の庇護下を外れた自分が、使命を全うするためにできることはなにか。長年考えてきたことを実現させるときがやってきました。
大家と入居者に限らず、入居者同士、入居者と街、そして街全体が関わる大きなコミュニティとなっていけば、物件に新たな価値が生まれます。ただ空室が埋まるというだけではなく、街の活性化に貢献することが出来るのです。
武蔵新城には昔ながらの商店街があり、いつも人で賑わう活気のある街ですが、一方で単身居住者が多くお祭りなど地域のイベントを運営する人が年々少なくなっています。興味が無いのではなく、街の人間と触れ合う機会が無く、本当は参加したいが中々きっかけが無いのを入居者に聞くことで、やはり地元の方と新たに来て頂いた方との触れ合いの場をつくることが今の自分なら出来るのではないかと感じ始めました。

私が始めた「地域貢献」

先ず初めに入居者と共に部屋を作る「カスタマイズ賃貸」や、所有しているマンションの1階で催し物を開催したり、「新城テラス」というカフェをオープンして地域の人々と交流を深めたり、さまざまな活動を行なっています。武蔵新城に住む人々や協力してくれた業者、大家仲間と共に、より武蔵新城が活性化するためにはどうすればいいか、奔走する毎日です。人と人との繋がりも増え、充実した日々を送っていますが、ふとした瞬間に亡き父へ「今の自分の賃貸経営は、間違っていないだろうか?」と心の中で尋ねています。地主としての使命と、自分自身の使命を客観的に振り返り、目指したい方向へ進めているかどうか。これからも尋ね続けながら、自分らしい賃貸経営を続けていこうと思います。
地主の使命が「土地を受け継ぐことだけでは無く」それを叶えるためにも「地域貢献」をすること。それこそが自分の使命であると感じています。

石井 秀和さん プロフィール

プロフィール 1975年生まれ。武蔵新城の地主である石井家の長男として育ち、2000年に父の会社(株式会社南荘石井事務所)に入社。
2013年に株式会社南荘石井事務所代表取締役に就任。RCマンション18棟、木造アパート1棟、木造店舗3棟、合計300戸以上を所有。
シェア
ツイート
LINEで送る
[関連記事]

こんな記事も読まれています

こんな記事も読まれています

関連おすすめ特集

新着!大家さんのお悩み相談

こんな記事も読まれています

こんな記事も読まれています

関連おすすめ特集

新着!大家さんのお悩み相談

あなたにおすすめの収益物件

大家さん・投資家さんのためのセミナー・勉強会・相談会

特集一覧

[特集]
不動産賃貸経営体験談を大家さんに語ってもらいました
ハワイでセミリタイア 別荘を手に入れる方法
経営者・成功者が語る ~経営者取材対談~
   [PR] ベテラン大家が選ぶ、賃貸管理会社とは?

×

PAGE TOP