不動産鑑定士が教える!収益価格査定のプロセス-銀座の店舗ビルの収益価格の検討-|インターナショナル・アプレイザル株式会社 取締役 三井 加代子

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不動産鑑定士が教える!収益価格査定のプロセス-銀座の店舗ビルの収益価格の検討-

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不動産鑑定士 インターナショナル・アプレイザル株式会社 取締役 三井 加代子

皆様、こんにちは。私は不動産鑑定士として約18年間、日本全国の様々な不動産の価格を鑑定してきました。業務を通して日本各地の事情を見聞してきており、それらの知識を生かしてコンサルティング業務も行ってきております。

これまでお話しした通り、価格にはいくつか種類があります。その中で土地建物の価格の査定によく使われるのが積算価格と収益価格です。今回は前回と同じ事例の収益価格についてお話しします。

収益価格査定のプロセス

前回は銀座の店舗ビルについて、積算価格は土地価格に建物価格と付帯費用を加えて査定することをお話しいたしました。今回は同じ物件について収益価格はどのくらいになるか考えてみみたいと思います。

                 平成28年4月7日撮影

収益価格は年間の賃料収益から空室損と運営費用や修繕費用等を引いたネットの収入を利回りで割ったものです。一番影響の大きいのは賃料です。

このビルは新しくおしゃれなビルで、各フロアの面積が小さいのでなかなかの賃料を取れているようです。1階と2階がセットで賃貸されていいて、坪単価が約9万円、その他の階は坪約2万9千円です。賃貸できない共用部も少なく、賃貸できる面積を延床面積で割った有効率も83%と高い、小さい土地に上手に作られたビルです。

収益価格は1年間のネット収入を利回りで割ったDC(Direct Capitalization)の価格と、10年間のネット収益を割り引いたものを合計して10年後の転売価格の現在価値を足したDCF(Discount Cash Flow)の価格がありますが、今回はDCで見てみます。

年間収益が6千7百万円くらいで、現在満室なのですが長期の空室率を1%引いた価格から清掃や保守管理費、共用部の水道光熱費、公租公課、PM報酬、修繕費用の見積もり額を引いたネット収入を、周辺相場を考慮した3.5%の利回りで割ると約15億7千万円となります。前回検討した積算価格より1億4千万程度高くなります。

銀座は土地価格がかなり高いので収益価格との差があまり開きませんでしたが、工業地に賃貸倉庫を建て長期賃貸した場合や、土地の安い住宅地に賃料を高めにとれるデザイナーズ賃貸マンションを建てた場合等は価格差が倍になることもあります。そのため、最近は更地価格を査定する場合でも収益価格の考え方で価格をきめるようになってきています。

次回は賃料と伴に共に収益価格を構成する重要な要因となっている利回りについて、リートの事例等を参考として解説したいと思います。










 

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更新日:2017年12月13日 (公開日:2016年5月18日)

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