賃借人が破産した場合に、大家さんが知っておくべきこと|伊澤 大輔

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賃借人が破産した場合に、大家さんが知っておくべきこと

賃借人が破産した場合に、大家さんが知っておくべきこと

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弁護士 伊澤 大輔

十数年間にわたり、パートナー弁護士として、大手企業法務や不動産、損保業務を多く取り扱ってきました。それによって培われたスピード感、知見、交渉力を融合させ、ストレスを感じさせないリーガルサービスを提供します。

虎ノ門桜法律事務所の代表弁護士伊澤大輔です。

今回は、賃借人が破産した場合、賃貸借契約はどうなるか、賃料や敷金・保証金、原状回復費用はどうなるかについて、解説させていただきます。

賃貸借契約はどうなるか?

賃借人が破産したのであるから、賃貸借契約は当然解除できるとお考えの大家さんもいらっしゃるかもしれませんが、法律上、賃借人が破産したからといって、賃貸借契約が当然に終了するわけではありませんし、大家さん(賃貸人)が、一方的に賃貸借契約を解除できるわけでもありません。
 
賃貸借契約書に、賃借人が破産した場合には、賃貸借契約を解除できる旨の特約があったとしても、このような特約は無効と解されています。
 
賃借人が破産した場合、その破産管財人のみが、賃貸借契約を解除するか、その後も賃料を払い続けて賃貸借契約を継続するかを選択することができます(破産法第53条1項)。
 
大家さんとしては、破産管財人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に賃貸借契約を解除するか、その後も賃貸借契約を継続するかを確答するよう催告できるにとどまります。あくまでも、契約を解除するか否かの選択権は、破産管財人にあるのです。
この場合、破産管財人が、その期間内に確答しないときは、賃貸借契約は解除したものとみなされます(同条2項)。
 
もっとも、賃借人が自然人の場合、破産したとしてもその後の生活があるわけで、居住用家屋については、その後も継続して住み続けることがほとんどであり、賃貸借契約が解除されることは稀でしょう。私も、20年間近く、裁判所から選任を受け破産管財人業務を行なってきましたが、自然人破産について賃貸借契約を解除したことはありません。
 
これに対し、会社などの法人が賃借人である場合には、破産手続きが終了した時に、法人格は消滅しますので、賃貸借契約は解除されるのが一般的です。多くの場合は、破産申立前に、業務を停止し、会社側から解約申入れがなされます。

公開日:2020年12月4日

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