大家さんにとって土地は預貯金や株式に比べて有利な資産か-「土地は有利な資産」でないと考える人が多いのに「自己利用の住宅は土地・建物を望む」人が多いのはなぜ?-|不動産鑑定士 難波 里美

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大家さんにとって土地は預貯金や株式に比べて有利な資産か-「土地は有利な資産」でないと考える人が多いのに「自己利用の住宅は土地・建物を望む」人が多いのはなぜ?-

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不動産鑑定士 不動産鑑定士 難波 里美

当社は長期的ビジョンに立ち、不動産の価格形成の最適化に寄与すべく日夜研鑽を積んでおります。 一例として当社は住宅賃料については、85年から定点観測を行っており賃料の動向と需要、動向に ついて常に新しい情報提供している他、分譲マンション、分譲住宅(定期借地権を含む)の市場調査、 異業種と協業して不動産の市場評価等の新規分野にとり組んでおります。

今回は「住宅の所有についての意識調査」を見てみましょう。

住宅の所有についての意識調査

「土地問題に関する国民の意識調査」の問4は、「ご自身が住むための住宅の所有について、どのようにお考えになりますか」という問です。
この回答結果は図表2のとおりです。

これをみると、いずれの年度も「土地・建物については両方とも所有したい」人の割合が最も多く、80%前後で推移しています。

人口規模別では、「政令指定都市」は「両方とも所有したい」人は72%台で、「借地・借家でも構わない」人が24%台で、その他の人口規模の都市に比して最も所有意識が低い。理由としては、「政令指定都市」の不動産価格が高いためと考えられます。

三大都市圏では、「両方とも所有したい」人が東京圏が76.8%、大阪圏が75.2%であるのに対し、名古屋圏は85.7%で所有意欲が高いことがわかります。

住居形態別では、「持家」の人の86.5%が「両方とも所有する」意識が高いのに対し、「賃貸住宅」の人は「両方とも所有したい」人は41.6%と「持家」の1/2以下となっており、逆に「借家(賃貸住宅)で構わない」人が45.5%を占めています。

土地の所有形態別でも土地所有者の88.8%は「両方とも所有したい」と回答しているのに対し、所有していない人は56.5%に低下し、「借地・借家でも構わない」割合が36.4%に達しています。

性別では、男女とも80%前後が「両方とも所有したい」と思っており、年齢別では「20-29歳」が「両方とも所有したい」人が63%台であるのに対し、30歳以上は約8割が「両方とも所有したい」意識が高いことがわかります。(「50-59歳」台だけ74.8%)

図表2 住宅の所有に関する意識



 

 
それでは土地・建物を両方とも所有したい理由とはどういうものでしょうか?
住宅の所有について、「土地・建物を両方とも所有したい」と回答した人にその理由を2つまで聞いたところ、過去3年の調査でも第1位であったのは「子供や家族に土地・建物の形で財産を残したいから」という理由で、各年とも52%前後でした。

第2位は「土地・建物は他の資産と比べて有利な資産だから」で平成27年度調査は37%台です。第3位は各年とも割合が近似しており、「土地・建物が所有できるなら家賃等を払うよりローンを支払う方がいいから」「借地・借家では生活や権利が不安定であり、満足できないから」というものでした。

第1位の理由は平成12年度以降、常に50%前後を推移しています。
三大都市圏別でみると、第2位の「土地・建物は他の資産と比べて有利な資産だから」という回答が全体平均より高い割合の44%~50%を占めています。

ところが、地方圏では全体平均を下回る33.6%でした。
「土地は有利な資産」でないと考える人が多いのに「自己利用の住宅は土地・建物を望む」人が多いのはなぜでしょうか?

「土地問題に関する国民の意識調査」結果では、「土地は預貯金や株式に比べて有利な資産であると考えるか」という問いかけには「そう思う」人が30.1%(483人)、「そう思わない」人が41.3%(662人)と、土地が有利な資産でないと認識している人が多いのに、「自己利用の住宅は、土地・建物共所有することを望む」人が80%近い(1,275人)。

また、その所有したい理由については、「子供や家族に財産を残したい」(661人)、「土地・建物は他の資産と比べて有利な資産だから」(476人)の回答が多いのです。

「子供や家族に財産を残したい」と考えている人は、不動産が有利とまでは思わなくとも決して負の資産とは認識していないとは思えませんか?「土地は有利な資産」かという問いかけの回答の割合の推移をみると、地価の変動にリンクしていることが読み取れることから、「資産価値」という観点で回答はなされていると考えられるが、「土地」は売って、現金化したいと思ってもすぐに売れるとは限らないので、「土地」を「預貯金」や「株式」と比較すると、換金性の点では土地は有利な資産ではないという判断も回答に含まれているかもしれません。

「土地」「株式」「預貯金」という相対的な比較は身近でないため、客観的にみれるけれども、「自己利用の不動産」は「土地・建物共所有」を望む割合が高い、このことは、「利用」よりも「所有」を重視する日本人の国民性の表れとも考えられるのです。
                                                                                                     以上



 

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更新日:2017年12月15日 (公開日:2017年1月6日)

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