地主が借地の更新拒絶するための「遅滞ない異議」とは?|借地契約の更新拒絶①|櫻田 真也

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地主が借地の更新拒絶するための「遅滞ない異議」とは?|借地契約の更新拒絶①

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弁護士 櫻田 真也

私は、常々、弁護士という職責を自覚し、誇りと自信を持ちながら、依頼者の皆様にとって最善の方策を実践できるよう、自らの体を張って日々奮闘し、社会に貢献できる弁護士になりたいと考えています。 皆様の中には、もしかしたら、弁護士に対して「敷居が高い」「相談しにくい」といったイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも、私が代表を務めるレアール法律事務所では、どのようなご相談に対しても、誠心誠意かつ親身な対応をさせていただいております。

皆様,こんにちは。弁護士の櫻田です。
さて,借地契約は,借地借家法上,当初の存続期間は30年以上,最初の更新で20年以上,2回目以降の更新では10年以上となり,長期間存続することが予定されています。
そこで,今回は,地主の皆様向けに,借地借家法上,借地契約の更新拒絶ができる条件(遅滞ない異議・正当事由)を解説します。
なお,この記事では,更新がないことが前提とされている定期借地権などは除外します。

遅滞ない異議

まず,借地借家法第5条を確認しましょう。

借地契約の存続期間が満了する場合であっても,建物が存在すれば,①借地人が契約の更新を請求したとき,また,②借地人が土地の使用を継続するときは,借地契約は同一の条件で更新したものとみなされます(5条1項本文,2項)。

つまり,①借地人からの更新請求がなく,かつ,②借地人による土地の使用継続もない場合には,期間満了により借地契約は終了しますが,①・②のいずれかがあれば,原則,借地契約は更新されてしまうことになります。

上記は,借地人の建物が存在することが前提ですが,借地人は,建物があれば,当然,その使用や利用を継続するため,借地契約を存続させたいでしょうから,更新を原則とすることで,借地人の保護が図られているわけです。

 

これに対し,地主としては,この更新の原則を破るためには,形式的な条件として,まず,借地人の更新請求や使用継続に対して,“遅滞なく”異議を述べる必要があります(5条1項但書,2項)。

この異議の述べ方は法定されていませんが,後々の証拠とするには,書面で,かつ,配達証明付内容証明郵便など記録が残る形にした方がいいでしょう。

また,“遅滞なく”の解釈,つまり,契約期間満了後いつまでに異議を述べればいいかが問題となりますが,明確な基準はなく,個別具体的に考えるしかありません。

旧借地法下の古い判例では,期間満了後1年半経過後に述べられた異議は遅滞がないと判断されたもの(最高裁昭和39年10月16日判決)もありますが,比較的近時の判例では,期間満了後2年後あるいは1年10ヶ月後の異議は遅滞があると判断されたもの(東京高裁平成元年10月30日判決,東京高裁平成6年3月28日判決)や,期間満了後2ヶ月後の異議は遅滞がないと判断されたもの(東京地裁平成7年2月24日判決)などがあります。

借地人の土地利用継続について地主が認識し得たかどうかの事情も影響することになりますが,地主としては,異議を述べるのであれば,速やかに対応する必要があります。
 

更新日:2018年6月18日 (公開日:2018年2月21日)

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