大家さんにとって土地は預貯金や株式に比べて有利な資産か?-土地問題に関する国民の意識調査-|不動産鑑定士 難波 里美

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大家さんにとって土地は預貯金や株式に比べて有利な資産か?-土地問題に関する国民の意識調査-

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不動産鑑定士 不動産鑑定士 難波 里美

当社は長期的ビジョンに立ち、不動産の価格形成の最適化に寄与すべく日夜研鑽を積んでおります。 一例として当社は住宅賃料については、85年から定点観測を行っており賃料の動向と需要、動向に ついて常に新しい情報提供している他、分譲マンション、分譲住宅(定期借地権を含む)の市場調査、 異業種と協業して不動産の市場評価等の新規分野にとり組んでおります。

本稿においては、国土交通省調査による「土地問題に関する国民の意識調査」を用いて資産としての土地の位置づけについて考察してみます。


土地は預貯金や株式に比べて有利な資産か

1.「土地は有利な資産かどうか」のアンケート結果
国土交通省 土地・建設産業局による「土地問題に関する国民の意識調査」は、平成5年度から継続的に実施されていますが、平成28年6月に公表された当該調査の項目に「土地は有利な資産か」どうかを国民に問うアンケートがあります。

「Q6.あなたは、土地は預貯金や株式などに比べて有利な資産であるとお考えですか。」
これについて、平成5年度から平成27年度間の調査結果をまとめたものが下図表1です。

これによると、平成5年度、平成6年度では「土地が有利な資産であると思う」と回答した人の割合は61%台でありましたが、年々減少傾向にあり、平成12年度で「そうは思わない」と回答した割合(38.8%)と逆転しました(34.2%)。

昭和末期から平成2年にかけて、地価バブル期で地価は高騰していて土地の価格は下がらないという土地神話が信じられていました。ところが平成2年の夏をピークにバブルが崩壊し、その後地価は暴落していったのです。

アンケ-ト結果はこのバブル崩壊により土地神話が崩れ去ったため、「土地の資産価値」についての信頼性が薄れていった結果と考えられます。

しかし、平成16年度からファンドバブル期に入り、都心商業地から地価が上昇していくにつれ、また「土地は有利な資産」と思う人の割合が増え、「そうは思わない」人の割合が減少しています。

平成20年のリーマンショックの後、地価はまた下落に転じ、それを反映するかのように「土地は有利な資産」と思う人の割合が再び減少し、平成27年度調査では「土地は有利な資産」と思う人の割合は30.1%と当該調査始まって以来最低となりました。反対に「そうは思わない」人の割合は41.3%に達しています。

当該調査の回答を人口規模別の「政令指定都市」「20万人以上の市」「10万人以上の市」「10万人未満の市」「町村」でみますと、「町村」では46.8%、即ち半数近くが「土地は有利な資産」でないと回答しています。反対に「政令指定都市」では「土地は有利な資産でない」と回答している人(39.6%)は、「土地は有利な資産と思う」人(31.8%)より多いものの、全体の41.3%より下回っています。

これは近年、地価の二極化が進み、利便性の優れる都市部に人口が集中し、都市部の地価が上昇に転じているのに対し、利便性に劣る地域では逆に人口流出が続き、地価が下落していることが背景にあると考えられます。

都市規模別の「大都市圏」「地方圏」でみると、「大都市圏」では「土地は有利な資産」と思う人の割合が34.9%、「そう思わない」人の割合が37.0%と、拮抗しているのに対し、「地方圏」では「土地は有利な資産」と思う人の割合は27.7%、「そう思わない」人の割合は43.4%で、圧倒的に「そう思わない」人の割合の方が高くなっています。

なお、「大都市圏」の中では東京圏「が「土地は有利な資産」と思う人の割合35.4%に対し、「そう思わない」人の割合36.8%、大阪圏でも「そう思う人」33.6%、「そう思わない人」34.3%と、拮抗しているのに対し、名古屋圏だけは「そう思わない人」が44.6%と「そう思う人」の35.7%を大きく上回っています。

アンケート回答者の住居形態別では、「持家」の人も「賃貸住宅」に人も「土地は有利な資産」と思わない人が41%台で、「そう思う」人の割合(29%台)を上回っています。
土地所有形態別の「土地を所有する人」「所有していない人」でも上記とほぼ同じ割合で、土地を有利な資産と思わない人の割合が多くなっています。

次に回答者の男女別では、男性の「土地は有利な資産」と思わない割合が43.4%、女性は39.6%でいずれも「土地を有利な資産」と思う人の割合(男性29.5%、女性30.6%)を上回っていますが、男性の方が若干多く「土地の資産としての有利性」を否定しています。
年齢別では、「20-29歳」台は、「土地が有利な資産と思う」人の割合が33.3%、「そう思わない」人の割合は28.8%であるが、30歳代以上は逆に、「そう思わない人」の割合の方が大きい。これは地価下落を長らく実感した経験の差でしょうか。

「不動産の売買したことがある」「無い」での分類では、いずれも「土地が有利な資産」と思わない人が44%台で、「売買をしたことがない」人も39%台が有利な資産と思っていません。。
最後に未利用地を所有している有無での分類でも「未利用地のある」人の58%台、「ない」人の49%が土地の資産性を否定しています。

図表1 土地は有利な資産か


 

 
では、次回は「住宅の所有についての意識調査」をご紹介します。

 
 

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更新日:2017年11月28日 (公開日:2017年1月6日)

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