空室期間と家賃引き下げに関する一つの考え方|相続大家・井原裕史

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築40年超の賃貸物件で空室が続き、家賃値下げする場合の一つの考え方

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大家 相続大家・井原裕史

これまでの「相続大家」経験を踏まえ独断と偏見を交えたつぶやきをしてみたいと思います

空室期間と家賃引き下げに関する一つの考え方


リフォーム、リノベーション等の工夫を施した上で募集を掛けても、当初の「設定家賃」では2~3か月に亘って空室が埋まらないと想定される場合は家賃の値下げを検討します。

空室が生じている場合、当初の「設定家賃」を基準にして、空室が埋まらない期間=「空室月数」をその設定家賃に乗じた金額が「機会逸失損金額」になる訳です。

学生さん、若年層あるいは単身者などを主な対象とする「1R~1K」のような物件では、一応3~4年(一回の更新)程度が「想定入居期間」として考えられると思います。

その前提を踏まえた上で、「家賃の値下げ額」を算出する訳ですが、その場合、値下げ額に「想定入居期間」を乗じた合計額が「機会逸失損金額」に等しいレベルで「値下げ後の家賃」を設定して、すぐに入居者が決まるのであればサッサと値引きして入居してもらう選択肢を取ります。

つまり、
当初家賃×空室期間(月数)=(当初家賃-値下げ後家賃)×想定入居期間(月数)に
なる程度で入居が決まるのであれば、直ちに値下げする選択肢をとるということです。

上記の「1R~1K」のケースでは、一応一回の更新をする程度の入居期間を想定していますが、入居者の傾向や動向等を勘案すると一回と言えども更新の確実性が担保されているわけではない訳です。

仮に、実際の入居期間が「想定入居期間」より短期となった場合は、家賃の値下げによる減額損は「機会逸失」による損金額より軽減されたと判断されます。一方、実際の入居期間が「想定入居期間」より長期となった場合は逆に減額損の増大と言えますが、これは長期入居者に対する「感謝プレミアム」との認識で対応します。

要するに、空室期間の機会逸失損金を考えると、築古物件の商品性劣後のまま手を拱いているよりは臨機応変な「家賃値引き」による商品性UPの選択肢を取ると言うことです。

本件のようなケースで、仮に2か月程度の空室期間を前提にして4年程度の入居期間を想定する場合、値下げ率は、▲4.2%となります。

計算の仕方は、以下の算式によります。

空室見込み期間(月数)÷想定入居期間(月数)=値下げ率


この考え方は、空室期間がもっと長引くケース、あるいは、単身者用(1R~1K)ではなく、想定入居期間が比較的長期となることが想定されるファミリー向け(2LDK~)などのバリエーション毎に検討することも簡単にできますので、とても便利な考え方のひとつではないかと思います。


 

公開日:2018年5月1日

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