成年後見制度と賃貸経営~高齢化社会における問題~②任意後見制度と法定後見制度の違い・利用手順について|竹村鮎子

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成年後見制度と賃貸経営~高齢化社会における問題~②任意後見制度と法定後見制度の違い・利用手順について

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弁護士 竹村鮎子

不動産関連業務を中心に、相続、離婚など幅広い案件を取り扱っております。賃貸経営にまつわるトラブルやその対処法について、分かりやすくご説明するように心がけています。

みなさんこんにちは!
弁護士の竹村鮎子です。

今回は前回に引き続き、認知症などで判断能力に衰えが出てきた方でも、円滑に賃貸経営を行っていける「成年後見制度」について、ご説明いたします。

前回のおさらい

 Aさんの父親は賃貸物件のオーナーですが、実は重度の認知症を患っており、賃貸経営に関する実務は全てAさんが行っています。
 これで表向きは特に問題なく賃貸経営ができているので、Aさんは特に父親名義の建物を自分が管理することについて、何の疑問も持っていなかったのですが、実は法律上はそんなに簡単な問題ではないようです。
 というのも、父親の同意を得ないでAさんが行った行為は、原則として法律上、無効となってしまうからです。しかし、重度の認知症の父親から同意を貰うことなど、事実上不可能です。また、親戚からもAさんについて、「父親が認知症なのをいいことに、Aさんが財産を使い込んでいる」などという、根も葉もない悪口を言われているようです。
 それではAさんは、父親名義の賃貸物件について、何ら管理を行うことはできないのでしょうか。

成年後見制度について

 それでは、Aさんは今後、どのように父親名義の不動産を管理していけば良いのでしょうか。

 そこで利用が期待されている制度が、「成年後見制度(せいねんこうけんせいど)」です。これは、前述した行為能力が加齢などで衰えた人を保護する制度であり、法定後見制度と任意後見制度の2種類があります。

 法定後見制度とは、家庭裁判所が選任した成年後見人などが、本人の利益を考えて、本人に代わって契約などを行うことができる制度です。Aさんの場合、この制度を利用すれば、家庭裁判所から選任された成年後見人など(Aさんの父親の認知症の程度によって、成年後見人・保佐人・補助人のいずれかが選任されます)が、父親に代わって、契約など、財産管理を行うことができます。

 任意後見制度とは、本人がまだ十分な判断能力がある場合に、あらかじめ任意後見人を選任しておき、任意後見契約を公正証書にしておくことで、本人の意思能力に問題が生じた際に、任意後見人が任意後見契約に基づいて、本人に代わって契約など、財産の管理を行うことができる制度です。

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更新日:2018年4月22日 (公開日:2018年3月7日)

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