【第5回】はじめての賃貸経営~アパートの防犯対策って誰の責任?|エジソン法律事務所 大達 一賢

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【第5回】はじめての賃貸経営~アパートの防犯対策って誰の責任?

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弁護士 エジソン法律事務所 大達 一賢

相続や不動産案件、離婚、交通事故等個人の方から企業法務も含め、幅広い案件を専門家としての知識と経験を生かして取り扱っています。依頼者目線で正当かつ最大限の利益を実現すべく、慎重かつ柔軟に考え、日々業務に取り組んでいます。

前回、アパートの住人とのトラブルを、何とか解決したXさん。しかし、またもやXさんにトラブルが降りかかる…!?

アパートに泥棒が!

 前回、アパートの住人とのトラブルを、何とか解決したXさん。その後は、特に問題もなく月日は過ぎ、アパート経営を始めて早くも1年が経とうとしていました。しかし、またもやXさんにトラブルが。

 なんと、Eさんの住む101号室に空き巣が入り、現金や貴金属類合わせて30万円相当分が盗まれてしまったのです。

 その手口は、ピッキングによって玄関の鍵を開けるというものであり、Xさんのアパートでは一般的なディスクシリンダー錠(鍵穴に差し込む部分の両端がギザギザになっている鍵)を使っていたため、いとも簡単にピッキングされてしまったのです。

 また、Xさんのアパート近辺では、ディスクシリンダー錠を利用している住宅が多く、年に2,3件はピッキングによる空き巣被害が出ている地域でした。
 そのような事があったものですから、Eさんをはじめとするアパートの全住人が、Xさんに対し、①全室の玄関の鍵の付け替え②防犯カメラの設置を要求してきました。

 しかし、Xさんはまだまだローンが残っている身であり、できるだけ出費は避けたい状況です。
 とはいえ、借主たちの中にはこれらに対応してくれなければ引っ越すという人もおり、Xさんは困ってしまいました。
 

困ったときの大達弁護士

 そこでXさんは、困ったときの知恵袋、大達弁護士に相談しました。やっぱり顧問契約しちゃえばいいのに。
 
 今回、Xさんはアパートの借主たちとの間で、アパートの賃貸借契約(民法601条)を締結しています。賃貸借契約では、Xさんは「アパートを貸す義務」を負い、借主は「家賃を払う義務」を負うものです。
 そして、アパートというのは人が住むためのものであることから、Xさんは「人が住む場合に通常必要とされる設備を備えたアパート」を貸す義務を負っているといえます。
 
 今回の件について考えてみると、Xさんは一般的なディスクシリンダー錠を使ったアパートを貸し出しており、通常必要な設備を備えているといえそうです。

 また、Xさんのアパートがある地域では、一般的に未だディスクシリンダー錠が使われている家が多いということから、Xさんのアパートも、その地域において通常の設備を備えているといえます。

 さらに、空き巣も年に2,3件という割合でしか起きていないことから、空き巣が頻発しているような地域ではなく、Xさんのアパートで実際に空き巣に入られたのも今回が初めてのことであり、ディンプルシリンダー錠(鍵穴に差し込む部分の平らな面に凹凸がある鍵)等のピッキングされにくい鍵を使用する必要性は高くなかったといえます。
 
 
 そのため、Xさんは「人が住む場合に通常必要とされる設備を備えたアパート」を貸す義務を履行しており、新たな鍵に付け替える義務を負うとまでは言えなさそうです。
 

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更新日:2017年12月14日 (公開日:2016年11月21日)

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