相続トラブルになる前に!遺言書を書いてもモメるのはなぜ?①遺留分減殺請求権とは|竹村鮎子

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相続トラブルになる前に!遺言書を書いてもモメるのはなぜ?①遺留分減殺請求権とは

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弁護士 竹村鮎子

不動産関連業務を中心に、相続、離婚など幅広い案件を取り扱っております。賃貸経営にまつわるトラブルやその対処法について、分かりやすくご説明するように心がけています。

みなさんこんにちは!
弁護士の竹村鮎子です。
今回は、賃貸経営をしている大家さん、特に終活を意識し始めた大家さんに向けて、弁護士から見た「相続でモメるトラブルポイント」について、モデルケースを使ってご説明いたします。

モデルケースのご紹介

自分名義の土地に、自分名義の建物を建てて、賃貸経営をしているAさん。すでに妻に先立たれて、子どもは息子Bさんと娘Cさんの2人がいます。AさんはBさんと一緒に不動産の管理をしてきたので、全財産をBさんに残したいと思って、「全財産をBさんに相続させる」という内容の遺言書を作成しました。 

 そして数年後、Aさんが亡くなって…

トラブルポイント1「遺留分でモメる!」

亡Aさんの死後、遺言書の内容を確認したCさんは大激怒!

「私にだって権利はあるはず!」と言い出しましたが、Bさんは「父親の遺言書には、全財産を自分に相続させると書いてあるじゃないか」と、妹の言い分に納得できません。

相続人が誰で、どのくらいの割合で相続できるかは、法律(民法)に詳細な規定があります。しかし、遺言書を書いておけば、法律の規定とは異なった相続を実現させることができます。
例えば自分の財産の一部を福祉施設に寄付したいという希望を持っていた場合、そのように書いた遺言書を遺しておけば、希望どおり、一部の財産を寄付に充てることもできますが、遺言書がない場合には、原則としては法律の規定通りに財産を分けることになります。

しかし、せっかく遺言書を遺していても、一定の場合には、そのとおりに遺産を分けられない場合があります。

というのも、法律では、「遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)」というものが規定されており(民法1028条)、相続財産のうち一定の割合の財産については、遺言書の内容にかかわらず、相続人に保障されているのです。

これは、相続は、相続が相続人(配偶者や子どもたちなど)の生活保障の趣旨もあることに鑑みて、相続人の相続財産への期待を保護する趣旨の規定です。
平たく言うと「全然遺産をもらえないのは遺族がかわいそうだよね」「遺産を期待して生活設計していたかもしれないよね」「だったら少しくらい渡してあげないとね」ということです。
この相続人に確保された相続財産に対する割合を「遺留分」といいます。遺留分は、相続人が亡くなった人の親だけである場合には3分の1、配偶者または子がいる場合には2分の1と定められています。なお、兄弟姉妹には遺留分はありません。

すなわち、亡Aさんの子であるCさんは法定相続分(この場合は2分の1)の2分の1、すなわち4分の1については、「遺留分」であるとして、遺言書の内容にかかわらず、亡Aさんの遺産を自分に渡すように要求できるのです。

したがって、Cさんが遺留分を要求してきた場合、Cさんは亡Aさんの遺産のうち、4分の1については、これを相続する権利があることになるので、Bさんは「全財産を相続する」ことはできません。

次回も引き続き、相続でモメるポイントについてご説明します!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 

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更新日:2017年11月19日 (公開日:2017年7月19日)

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