未成年と親権者が同時に相続人になる遺産相続の注意点②未成年者が婚姻をしていないケース(特別代理人選任)|阿部 栄一郎

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未成年と親権者が同時に相続人になる遺産相続の注意点②未成年者が婚姻をしていないケース(特別代理人選任)

未成年と親権者が同時に相続人になる遺産相続の注意点②未成年者が婚姻をしていないケース(特別代理人選任)

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弁護士 阿部 栄一郎

阿部栄一郎と申します。 賃料未払い、明渡し、敷金返還といった基本的な賃貸借契約の問題から騒音、悪臭問題といったことまで幅広く賃貸借契約に関する相談、問題解決に当たっています。また、マンション管理組合からの管理費滞納やペットの問題等の相談、問題解決にも当たっています。 相談や解決に当たっては、なぜそのようになるのか、なぜそのように解決した方がいいのかをできる限り丁寧に説明をするように心がけております。 お気軽にご相談ください。

不幸にも、父又は母が亡くなってしまった場合、未成年者と親権者である父又は母が同時に相続人となってしまうことがあります。
そして、遺産分割調停を見れば分かるとおり、相続人は、本来、各自の利益のために特別受益や寄与分といった主張をする関係(対立関係)にあります。
このような場合に、通常通り、親権者である父又は母に未成年者の利益を任せても良いのでしょうか。
本コラムでは、未成年者の成年擬制の有無、未成年者と父又は母との利益相反の有無といった観点からどのように手続をとればよいのか解説します。

1 未成年者が婚姻をしていない場合(特別代理人選任)

未成年者が婚姻をしていない場合,遺産分割においても,未成年者は一般原則どおり,父又は母の親権に服するということになりそうです。しかしながら,父又は母が,自分のことと未成年者のことを両方とも決めることができる場合,父又は母が自分に有利な形(例えば,全額を自分が相続する形)にしてしまいかねません。これでは,未成年者の保護に欠けることとなりかねません。

そこで,このように父又は母と未成年者との利益が対立する(利益相反)場合は,未成年者の保護のために,家庭裁判所に特別代理人を選任してもらう必要があります(民法826条)。そして,特別代理人が未成年者を代理して,未成年者の父又は母と遺産分割協議や遺産分割調停をするということになります。

2 例外(利益相反か否かを検討しなければなりません)

上記1でも述べたとおり,特別代理人が必要となるのは,父又は母と未成年者との間の利益が対立する(利益相反)場合です。ですので,父又は母と未成年者が同時に相続人になったとしても,利益が対立しなければ,特別代理人を選任する必要はありません。

例えば,先に父又は母が相続放棄をした場合は,父又は母と未成年者の利益は対立しません。また,父又は母が未成年者と同時に相続放棄をする場合も同様に利益は対立しません。

このような場合は,特別代理人を選任する必要はありません。

しかし,未成年者のみが相続放棄をし,父又は母が相続人として相続をするような状態を作り出す場合は,利益相反となります(結局のところ,父又は母が自分一人で相続するのと同じ状況となります。)ので,特別代理人を選任する必要があります。

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更新日:2018年10月17日 (公開日:2018年3月15日)

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