大家さんが入居者に対し損害賠償義務を負うケース① 〜自殺や殺人など事故物件の説明義務|伊澤 大輔

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大家さんが入居者に対し損害賠償義務を負うケース① 〜自殺や殺人など事故物件の説明義務

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弁護士 伊澤 大輔

十数年間にわたり、パートナー弁護士として、大手企業法務や不動産、損保業務を多く取り扱ってきました。それによって培われたスピード感、知見、交渉力を融合させ、ストレスを感じさせないリーガルサービスを提供します。

虎ノ門桜法律事務所の代表弁護士伊澤大輔です。

賃貸人は、賃借人(入居者)に対し、建物を賃借するか否かを判断する上で重要な考慮要素となる事実について、説明(告知)する義務があり、その説明をしなかった場合には、損害賠償責任を負わされる場合があります。

今回は、賃貸借の対象建物で、自殺や殺人等があった場合の説明義務について解説させていただきます。

基本的に、自殺等は説明義務の対象

複数の裁判例において、貸室内において自殺をすれば、通常人であれば、その利用につき心理的嫌悪感を生じるので、貸室内での過去の自殺等は、物件を賃借する上での重要な要因でであり、一定期間、説明義務の対象となる旨判示されています(東京地裁平成18年4月7日判決、平成27年1月27日判決等)。
 
このことは、住宅の賃貸借に限らず、事務所(オフィスビル)の賃貸借でも、同様であり、事務所用物件であっても、一定時間滞在して仕事をする場所である以上、自殺があったことについて嫌悪感ないし抵抗感等は生じるといえ、やはり心理的損傷と捉えることができるものであると判示されています(東京地裁平成27年11月26日判決)。
 

自殺等があったことを、説明すべき相手方

複数の裁判例において、自殺事故の後の最初の賃借人に対しては貸室内で自殺等があったことを説明する義務がある旨判示されています。
 
それでは、最初の賃借人が退去した後の次の賃借人に対しても、貸室内で自殺等があったことを説明する義務はあるのでしょうか。

複数の裁判例において、いずれも説明義務はないと判示されています(東京地裁平成19年8月10日判決、平成25年7月3日判決、平成26年8月5日判決)。
自殺等への嫌悪感は、自殺等の後に第三者が居住することによって希薄化し、住み心地への影響はなくなっていき、それに伴い、説明義務も消滅するからです。
 

更新日:2018年8月20日 (公開日:2018年3月21日)

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