3 原状回復費用はどのような要件で請求できるのか|阿部 栄一郎

×
←不動産賃貸経営博士
不動産賃貸経営博士 > コラム >賃貸管理 > 原状回復について契約時・入居時に大家さんが備えておくこと

原状回復について契約時・入居時に大家さんが備えておくこと

シェア
ツイート
LINEで送る

弁護士 阿部 栄一郎

阿部栄一郎と申します。 賃料未払い、明渡し、敷金返還といった基本的な賃貸借契約の問題から騒音、悪臭問題といったことまで幅広く賃貸借契約に関する相談、問題解決に当たっています。また、マンション管理組合からの管理費滞納やペットの問題等の相談、問題解決にも当たっています。 相談や解決に当たっては、なぜそのようになるのか、なぜそのように解決した方がいいのかをできる限り丁寧に説明をするように心がけております。 お気軽にご相談ください。

3 原状回復費用はどのような要件で請求できるのか


賃借人が賃貸物件を明け渡した後に,当該賃貸物件の交換・修繕等をした場合において,当該交換・修繕費用全額を賃借人に対して原状回復費用として請求できるわけではありません。
 

では,どのような要件の下で,原状回復費用を請求することができるのでしょうか。


まず,

①賃借人による賃貸物件の明渡しの時点で修繕・交換が必要となる程度の損耗・汚損が存在していなければなりません。この要件は,当然のことと考えられます。


次に,

②当該損耗・汚損が通常の使用により生ずる程度を超えることが必要となります。賃貸物件は,経年劣化していきますので,通常の使用によって生ずる程度の損耗・汚損は,大家さんの負担となります。

この点を検討するに当たっては,国土交通省及び財団法人不動産適正取引推進機構が作成した原状回復ガイドラインが参考となります。


また,

③賃貸物件の損耗・汚損が賃貸借期間中に発生したことが必要となります。当該賃借人以外の人が汚したり,破損したことの責任を追及することはできませんので,この点も当然のことと考えられます。


最後に,

④賃貸人が当該損耗・汚損した部分の修繕・交換のために費用を支出したことも必要となります。つまり,建て直しをすることから賃貸物件の修繕・交換の必要性のない賃貸物件から退去した賃借人に対しては,原状回復費用を請求することはできないということになります。

 

公開日:2020年2月19日

シェア
ツイート
LINEで送る

こんな記事も読まれています

こんな記事も読まれています

阿部 栄一郎の記事

賃貸管理の記事

すべての記事

新着記事

新着!大家さんのお悩み相談

あなたにおすすめの収益物件

大家さん・投資家さんのためのセミナー・勉強会・相談会

特集一覧





[特集]
不動産賃貸経営体験談を大家さんに語ってもらいました
ハワイでセミリタイア 別荘を手に入れる方法
経営者・成功者が語る ~経営者取材対談~
大家さんが注意すべき設備故障の対処法について設備メーカーが解説!

認知症対策として注目されている『家族信託』の仕組みとは?

サラリーマン大家さんの確定申告!アパート経営者なら知っておくべき白色申告と青色申告の違いって?

実質0円で家賃管理!家賃の集金管理、家賃保証・孤独死保険、入居者募集の3つのサービスでオーナー様の賃貸経営の悩みを解決する『家主ダイレクト』

コラム特集

   [PR] ベテラン大家が選ぶ、賃貸管理会社とは?

PAGE TOP