節税に勝る効率的な投資は、そうそう他には見つからない。~結果としての節税あれこれ~|Hisashi

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節税に勝る効率的な投資は、そうそう他には見つからない。~結果としての節税あれこれ~

節税に勝る効率的な投資は、そうそう他には見つからない。~結果としての節税あれこれ~

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大家 Hisashi

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。

 何気ないひと言だけれども、妙に耳に残る、そしていつまでも忘れず折に触れて甦る言葉というものが、読者の皆さんにも、ひとつやふたつあると思います。一般人に広く認知されるようになると、格言とか座右の銘とかに昇格するのでしょうが、今回はそこまでの教えを含むものではないものの、筆者が不動産経営を営む際、いつも頭の片隅に響いてる言葉のひとつ。そこに端を発するお話。

<13>ふとした言葉に学ぶ

 前回(第12回)、申し訳なくも「方針変更」をさせて頂きましたが、

> 不動産は、随所に時間的なズレも生じ、計画を立てやすい分野かも

と書いた部分で、筆者の忘れられない「ひと言」があります。

 まだ40代後半で現職、しかも不動産投資を始めて日が浅い頃の、とあるベテラン投資家さんから聞いた話です。

 割安な土地が売り出されていたので購入することになったが、売主さんにそのわけを訊いたら、

 「本業で儲けが出たので、その利益を抱き合わせで相殺するために売却することにした。前々から大きな儲けが出るのを待っていたんだ。」

と仰有ったそうです。

 初心者だった筆者は、「なーるほどねえ!」と感嘆しました。
 詳しくは分かりませんが、

・町工場の経営者が、浮き沈みの大きい製造業の安定化を図るために、不動産収入にも手を付
 けた。
・ところが大変動(リーマン・ショックなど)で手持ち不動産の実勢価格が大損を抱えた。
・一方、本業の町工場でたまたま受注が伸び、ここ数年来の増収増益となりそうだ。
・そのままにすると、税金をガッポリ持っていかれる。
・じゃあ損を抱えている不動産を売却し、相殺しよう。

というような構図でしょうか。

 会社勤めの給料取り(公務員も含む)には、望むべくもない采配です。最近でこそ、「不採算部門を売却」などといった話題がマス・メディアに流れますが、そんなことを決めるのは財務部署や取締役会、最終的には社長の判断です。
 筆者自身は、

・「事業」として不動産投資に取り組むなら、
・安全確実なだけの給料取りより、
・事業経営者として「リスクを取る」ことも時には必要、と判断・実践できる域にまで行かな
 ければ、
・投資の本質に触れられないのではないか、

と考えますが、規模は小さいながらもこうした投資判断を下せるというのが、経営者の醍醐味ではないかと思います。第09回に書きましたが、不動産投資は、

> 人件費がほとんどかからない

ので、判断ミスから破綻を招き、社員を路頭に迷わすハメに、なんてこともありません。(社員を抱えないので当たり前ですが。)
 損失を出しても単年度分離課税完結で損失の繰越はさせてくれず、儲けに対しては有無を言わさず課税される株やFXのような、「工夫とか仕込みの余地があまりない」投資とも違います。

 第08回で触れた、

> 「貴男いったい何考えてるの?  そんな危ないものに手を出して!」

とのせめぎ合いは付いて回りますが、株や投信であろうが、FXであろうが投資は投資です。不動産は初期の投下資金額が大きいのでビビるわけですが、一瞬で紙クズになるペーパー・マネーに比べれば、上述の、

 「儲けが出るのを待っていたんだ。」

は、よほど蘊蓄のある言葉に聞こえます。真っ当に働いて得た儲けを税法上の不備なく、手元にお金で残す。「売上が伸びた、儲かった」で喜ぶのではなく、その儲けを税金に持って行かれないよう、周到に準備を進めているもう一方の冷静なスタンス。
 よく「資産○億、年間家賃収入○千万」などと、自慢気に人物紹介しているのを見かけますが、そんな浮かれたプロフィールより、「足るを知る」程度の経済規模で節税に取り組んでいる姿の方が、どれだけ知的でクールな印象か知れない、と筆者などは思います。

・賃貸の利回りからこの値が付いているが、実需で売れば確実に儲かる

ひずみを抱えた物件(目利き)。これなどは、賃貸保有中は赤字にならない程度にホールドし、退去になったら売却。キャピアタル・ゲインを狙うわけで、これも「時間的なズレ」の利用です。

 また、以前(第09回)にも書きましたが、

・譲渡益の出た場合抱き合わせで売却し、節税に効く損を抱えた物件

などは、放っておけば取られるだけの税金を、取られないよう手元に残す合法的な手段で、冒頭の売主さんと同じ手法です。

 筆者が前回(第12回)方針のみをご紹介して、現在進行中のオペレーションでも、10年ほど前に取得した時より高く売れた物件があります。当然、建物部分の減価償却を考えれば、そこそこの譲渡益が出ているわけですが、そんな含み益が出ることなど取得当初には分かりませんでした(経験豊富な専門家は社会状況・経済状況から先読みするのでしょうが)。
 まさに「時間的なズレ」が生んだ収益です。

 最近の経済誌などで、税金の特集などが組まれると、

・収支に対する課税から、資産を対象とした把握と課税

へと徴税が整備されているように感じます。でも考えてみれば、こうした時間とともに増減する「資産価値」は、ある意味水物ですから、まさに「リスクそのもの」です。
 では、毎月決まった「与えられるお給金」だけで遣り繰りしていれば安全かと言えば、今では長生きですらリスクとなって老後破産しないだろうか?  と心配しなければならなくなっています。

 王道は長期投資(Buy & Hold)だ、などと株や投信の世界では言われますが、長年値を上げてきた銘柄が、震災の影響だとか、粉飾決算が明るみに出るとかで、一瞬にして目も当てられないストップ安になったりもします。

 こんなふうに考えてくると、

・自分の収支と保有資産を把握し、資産については動向(実勢価格や含み損益)をウォッチし、
 それに伴う税金について学び節税を実践する。
・徴税の主目的である「富の再配分」について学び、国や自治体の各種制度、手当、助成金、
 補助金などを有効に利用する。

ことこそ、確実で誰でも取り組み可能な「投資」なのではないかとさえ思います。

 税制はしょっちゅう改正(改悪)され、どちらかというと増税の方向に振れていますが、時勢を反映して救済的な措置もされます。
 例えば、リーマン・ショックの折は、「平成21年及び平成22年に取得した土地等の長期譲渡所得の1,000万円特別控除」が設けられました。
 先に目を向ければ、今(2017年現在)は生産緑地の指定解除がホットな話題でしょうか。
 こうした制度に即応するには、すぐに動かせる資金が必要ですし、大手デヴェロッパーが専門チームを作って、市街地の生産緑地をローラー作戦よろしく地上げマップを作成、なんて芸当は素人には無理です。

 しかし、たまたまタイミングが合って(相続だとか、売却だとか、あるいは離婚で慰謝料を貰ったとか)自己資金があったり、親戚・縁戚が該当の土地を持っていたり、となれば、公的なアナウンスに基づくスケジュールによって、何らかの対応を講じることは可能でしょう。
 それらは、日頃の勉強次第で、誰もが取り組めるのです。

 少し金融の勉強をすれば、自助努力的には、ローンの繰上返済も一種の投資だ、なんて言い方がされます。
 他にもいろいろアプローチの手段はあろうかと思いますが、筆者に言わせれば、

 「節税に勝る効率的な投資は、そうそう他には見つからない。」

と認識するわけです。読者の皆さんはどうお考えになるでしょうか。

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 ということで、編集部とのお約束である「週イチ3カ月程度」は、今回で14本のコラムとなりましたので、ひとまず筆を擱きたいと思います。
 読者の皆さまには「気になった!」の数を毎日のように増やして頂き、筆者も励みになりました。ありがとうございました。
 このコラムが発端となり、税務署から「おたずね」でも来たら、そのことをネタに、また追加の記事が書けるかも知れませんね。(笑)

更新日:2018年8月16日 (公開日:2017年10月24日)

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