賃貸経営をする上での個人と法人の違い。個人も法人も、日常生活を支えられる程度の事業規模を目指す~結果としての節税あれこれ~|Hisashi

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賃貸経営をする上での個人と法人の違い。個人も法人も、日常生活を支えられる程度の事業規模を目指す~結果としての節税あれこれ~

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大家 Hisashi

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。

 筆者は、自宅の建てかえに際して、その建物を法人所有とするために会社を作りました。タイプとしては床面積70㎡ほどのファミリー物件ですから、ワンルーム運営とは違うことになります。
 実際には、子連れの入居者かどうとか、修繕費は管理会社が自動的に積んどいてくれるわけではないので、日頃から意識してプールしておかねば、といった話が加わってきます。
 がしかし、行き掛かり上、ワンルーム運営覚書(3)として書きます。

<19> 経験的区分ワンルーム運営覚書(3)

(承前)

<法人化以後>

 では、法人だからといって、ワンルーム物件の運営に特別違う視点があるのかといえば、別にそんなことはありません。
 第<17>回で述べた筆者なりのセオリーは、物件毎の単体を基準としてはじき出したものですから、

> 複数の場合は平均で可
 
とは書きましたが、日頃のインカム場面では、微調整を加えながら物件毎の利回り確保、安全性確保、担保価値維持などに目を配るということです。

 と書いてしまうと話はここで終わってしまうのですが、やはり法人だから、という使い方は確かにあります。

 例えば、筆者の建てたファミリー物件が外壁塗り替えの時期を迎えて、足場を組んでの工事になるならその時にしかできない諸々の補修なども一緒にやるとして、500万円の見積もりが来たとします。
 そうした時のために、倒産防(経営セーフティ共済)の積立をしているわけですが(第<17>回)、たまたまそうした余裕資金が捻出できなかったらどうするか?

 ワンルーム物件を1戸売却して、修繕費用に充てる、という方策が候補に挙がります。
 これは、個人で物件を増やし始めた段階ではなかなか考えが及びもしないと思いますが、先ず、

・日頃から手持ちの各物件の利回りや特性を把握しておく。

ことが前提となります。

・1階の物件だからか何年もの実績でやはり客付けが決まりにくい。
・駅から遠いせいか、1・2月の募集でも内見が少ない。
・どの駅からも10分程度かかるが、3線3駅利用のせいか埋まりやすい。

など、複数の物件を持っていると、手放したくないものと、機会があれば組み替え売却候補かな、という色分けができてくると思います。
 個人であれば、売却、一括返済、組み替え、新規借入といったオペレーションになるのですが、法人の場合、上記のような修繕費用に化けたり、ということが可能です。

 なぜなら、法人は固定資産の譲渡で生じた益は分離課税ではなく、他の事業と合算で(つまり分離前)で通算できるからです。
 ワンルーム物件を手放して譲渡益が出たとしても、修繕費用500万円の方が多ければ、筆者のこの3月のような分離課税17万円とかは取られずに済むわけです。

 そのために、「手放してもいい候補」物件を日頃から意識しておくこと、なのでそのために、第<09>回のようなコンサルを受けて「資産の健康診断」をしておくこと、が重要になります。

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 また、特に不動産に特化するわけではありませんが、原価償却資産の規模により(従って土地は除きます)、手放したり、新たな資産を取得計上したり、ということも有り得ます。
 個人でも法人でも、考え方は同じですが、

・個人は強制償却、法人は任意償却

という使い勝手の違いがあります。また、赤字決算の繰越可能年数が倍以上違うというのも、節税面では対策の使い勝手に利いてきます。さらに、2016. 3.31までに取得した設備機器は、法人であれば届出により定額法と定率法を切り替えることができる(第<08>回参照)、なんて技も使えます。

  そして、こうした話題の展開に際してのもっと大きな前提は、

・ある程度物件数を増やす、そこそこの額の収入規模を実現運営する

ことです。
 修繕費用としてワンルーム1戸を売却、といっても、元々2・3戸しか持っていなければ、たちまち収支と日々の生活は立ちゆかなくなってしまいます。
 安定したサラリーマンの片手間不動産投資なら話は別ですが、少なくともこの3回のコラムは、徐々に独立・自営・法人化という流れで話を進めています。
 従って、ある程度「経済的な自立が実現できて、多少の売却や組み替えをしても、日常の暮らしには影響がない」次元の話。そのためには、投資家個々人によりその実現したい収入規模に違いはあるにせよ、それなりに数・量は必要ということです。また、そうした投資拡大の過程で、さまざまな対応や遣り繰りが生まれてくるということでもあります。

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 ついでに触れておくと、どこで仕入れた数字かは覚えていませんが、日本人の9割は給料取りだそうで、世の老後資金や年金対策の本などは、すべからく「勤め人」対象に書かれています。読んでくれる人、情報を欲しがっている人をマーケットと考えれば当たり前ですね。

 だから、筆者のコラムのように、税引き前の経費だとか、個人と法人の違いなんてことを気にする人なんて、世の中の大勢(たいせい)から見ればほんの少ししかいないわけです。

 街中の本屋はアマゾンに奪われ、文具店はアスクルに奪われ、酒屋や食料品店はコンビニに置き換わり、という世の流れがあります。当然、一事が万事、法人経営者と給料取り(または非正規、アルバイトなど)に二極化して行く傾向にあります。
 そうした時代にあって、第<09>回でも触れましたが、

> 世の中の経済活動という営みを、勤め人の傍らそのイロハから勉強できるのが不動産経営の
> メリットでもあると思います。

 このとき強調したのは、人件費が掛からないということでしたが、加えて、

・勤め人・給料取りになると、取られた後の手取り(つまり結果)でしか税金が解らない。
・事業主になると、どう節税すればCFを残せるかが解ってくる。
・さらに、法人との違いを学ぶことで、有効な方策も見出せる。

ということも書いておきたいと思います。
 第<10>回にも書きましたが、

> 「片手間」「放ったらかし」「管理会社に任せきり」ではならないことを肝に銘じたい

のであって、自身の収益を増やすカギが、税金の勉強には欠かせない、というか「ヒントが詰まっている」のです。
 このサイトを訪れる方々は、多かれ少なかれ現物不動産の運営に関わっておられる方が多いと思われますが、せっかく手を付けた投資の一手法ですから、「事業」の側面、税制の利用についても意識を高めて頂きたいと願わずにはいられません。
 上述したように、「ほんの少ししかいない」選択肢を選んだ皆さんなのですから。

 ということで、(1)~(3)と書いてきた割には、ワンルームというタイトルとは首尾一貫しない内容となり恐縮でしたが、この辺で。

更新日:2018年9月19日 (公開日:2018年4月10日)

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