私の解答用紙。これ何点とれた?|僧俗嫌世(そうぞく・いやよ)

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地主系大家の家督相続的志向の相続対策 被相続人保有の株式を移転、相続対策の結末はいかに? 

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大家 僧俗嫌世(そうぞく・いやよ)

首都圏近郊の農家が、必要に迫られて不動産賃貸を始めたのが約27年前。 現在は、次期相続に備え、法人化して一部の物件を法人所有としました。 「生活できればそれで十分だが、絶対に負けない大家」であり続けたいと 思っています。

私の解答用紙。これ何点とれた?

 さて、このパズル、どう解きましょうか?
 もったいぶるのはやめて、単刀直入に選択した結論を報告します。
 
平成29年末までに行ったこと
 ・私への売却(被相続人の持分の約50%)
 ・私の配偶者への売却(同、約15%)
 ・被相続人の配偶者への贈与(同、約13.5%)
 ・一般財団法人への売却(同、約3%)
 
平成30年初に行ったこと
 ・私への贈与(全体の約5%)
 ・私の配偶者への贈与(同、約13.5%)
 
というイメージで、すべての株式の移転をしました。
「売買契約書」「贈与契約書」を取り交わしたことは言うまでもありません。
 
 また、「売買」によって被相続人に渡った債権は、非法定相続人である「私の子(被相続人の孫)」3名に、学費相当分程度の額を平成29年、30年と年を跨いで贈与してもらいました。
 
 これで行こうと決めたいちばんの理由は、これなら被相続人に渡る債権額と、移転に伴う費用(主に贈与税)ともに、最低額に抑えられる配分になるだろうと予想したからです。
 完全解ではないかもしれませんが、試算を重ねた結果上記のようになりました。
(ちなみに、孫への債権の贈与にかかる贈与税の額を計算に入れても、被相続人の保有していた株式評価の合計額の6%弱の額で移転をすることができるはずです)
 
 非法定相続人には、相続発生前3年以内の贈与財産の持ち戻しはありません。そのかわり、相続税を払う立場にないので、納税した贈与税の精算・還付ということもありません。
 しかし、これを租税回避行為とみなされてしまうことはないでしょうか?
 
 現在、政策的に、直系尊属からの教育資金や結婚・子育て資金の贈与には大きな控除額がとれる特例があります。これは、高齢者から若い世代に資産を移しやすくして、若い世代の消費行動を活発にするものと解するのが一般的でしょう。
 当家の場合は、使途を制限しない通常の贈与ですが、資産の世代間移転に関して、政策的に上記の考え方がベースにある限り、当家のおこなった贈与が租税回避行為と認定されてしまうとしたら、運用上の矛盾があるように思われます。
 ただし、当家の場合は「株式会社の債権」です。これが税務官の心証としてどうなのかという点には、一抹の不安があります。

 また、受贈者側からみると、利金は少額ながら、都度、現金預金で受け取れるとしても、元本にあたる部分は同族会社の借金の証文ですから、会社の業績が伸びていかなければ使える形には変わりません。
 最悪、無駄に贈与税を払っただけで塩漬けです。ですから、第5期以降は会社の業績をV字回復させていかなければ、「孫への贈与」は意味をなさなくなります。

「債権を作る=借入をする」ことはそう難しくはありませんが、OHIクラスのアリンコのような会社が、その債権を償還しきるには時間と工夫が必要だと思います。
 ただ、ここから先は「相続対策」というより、経営手腕の問題という気がします。そして、それは織り込み済みの対策であるわけですから、こんなところでこけているわけにはいきません。
 それこそ、「いえ」がつながらなくなってしまいますから...。
 
 

公開日:2018年1月26日

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