なぜ個人事業の収入を減らすのか?個人から法人に物件を移し、個人事業分の不動産賃貸収入を下げる意味 ~結果としての節税あれこれ~

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。
2月に入りました。12月中にクレカで購入した払いも1月末に引落しが済み、いよいよ「今年になってからの収支・記帳」が始まります。
確定申告の準備も着々と進めておりますが、読者の皆さんは順調に捗っておられますでしょうか。
筆者は、昨秋のオペレーションで売却した物件の譲渡益に対する税金が17万くらいになり(国税部分)、少々慌てています。(汗)
<16> 一年の計
冒頭にお報せです。第<06>回(2017.09.04公開)で クレカ/nanaco電子マネー による税金払いについて記事にしましたが、YJカードによるポイント付与率が今月(2018.02.28)から下がるとの情報が入りました。
第<06>回記事に追記しましたのでお読み下さい。
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ここ10年来、毎年のことですが、筆者は12月(ついでに法人決算の翌3月)分までの大雑把な収支を、正月段階で金銭出納ソフトに入力しています。タイトルに記したように、まさに「一年の計は元旦にあり」を実践しているわけです。
金融機関は休み、街中に出ても店は休み、それなら単調な入力作業をこの時期にやってしまおう、というわけです。
そのお蔭で、第<01>回のような「固定資産税の納通が来れば、ほぼ半年先の年末決算の見込みが立つ」体制が整うと言えましょうか。
筆者の場合、2016、2017年と、合計4戸のワンルーム物件を、個人所有から法人所有に移したり、売却したりしています。
従って、個人事業分の不動産賃貸収入は、
・平成27年まで/730~740万円
・平成28年度 /710万円前後
・平成29年度 /590~600万円
と漸減し、今年(平成30)末の予想は、所有物件がすべて満室だとしても、400万円そこそこという見込みです。
ただ、個人から法人に物件を移す際には、
・法人が筆者個人の物件を譲り受ける
・その取得費用を物件移管と同時に法人代表者から借り入れる形になる
また売却の場合には、
・個人の物件売却代金を法人が借り入れ、法人の債務を償還する
という処理をしていますから、新たに法人の売上になった家賃収入や、返済が終了して手元に残る資金から、「筆者個人に返済」が始まります。その額は毎月20万円以上になりますから、結果的に、筆者個人に毎月入ってくる金額は変わらない、ということになります。
前回、旅費交通費の解釈というか、積み上げた経費率を利回りで捉えたらどうなるか、というような記事を書きましたが、現在の筆者は、そうしたシコシコした経費捻出には手を染めず、個人と法人間での経費の遣り取りを整えています。
例えば、第<11>回に、
> 自宅の屋根に太陽光発電パネルを設置
と書きましたが、その自宅というのは、第<00>回に書いたように、
> 自宅の建て替えとともに賃貸併用住宅として、その建物を法人所有
としていますので、
・居住部分は社宅扱いで、筆者本人は会社に月家賃を支払い。
・建物は法人所有なので、屋根を太陽光パネル設置のために賃貸。
といった手続きを咬ませています。
最終的な懐は同じでも、個人・法人双方にキャッシュ・ポイントを整え、経費を発生させ、利回りをはじき、推移を見守り先を見越す。
社宅家賃や屋根賃貸料は、いざとなれば年単位の値上げなどで調整弁として機能するでしょう。
なお、「社宅家賃」とサラッと書きましたが、正確には社宅ではありません。第<07>回で書いたように、筆者の経営する会社は常勤役員の居ない無人会社ですから、福利厚生規定で社員(役員)の社宅を提供、という方策が採れません。
ただ、筆者は法人所有の建物が建っている土地の地権者ですから、地主が住むにあたって、それなりの優遇をしましょう、ということです。使用貸借扱いとして修繕などは筆者が支払う、という方法もあるかも知れませんが、敢えて賃貸借として所有権をはっきりさせています。そして、その賃料の設定については、国税庁の計算方法を参考に、社宅並みの賃料に設定しましょう、ということです。
こうしたコラムは文字に残ってしまいますので、不用意に「社宅」などと書くと、
「無人と言いながら、やはり社員がいるじゃないか! 社会保険料は強制加入だから払って貰いましょうか。」
と「お知らせ」が来たり、このコラムを目に止めた方がチクったりなさるかも知れません。(笑)
なので、あくまで社宅「扱い」であって、社宅そのものではない、との認識を述べておきたいと思います。
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なぜ個人事業の収入を減らすのか?
昨今言われるところの、個人は増税、法人は減税、という流れも遠因としてはあるかもしれませんが、目先的な対応で考えれば、
・元々の所得税率が低い年収に留めること。
・そのことは、消費税のはるかに及ばない年収に抑えることでもある。
・健康保険料や住民税も考慮すると、所得が低い方が良い。
といった対応です。
事業決算は黒字、単純に望ましいことです。無担保の物件など資産背景があれば、手元資金は乏しくとも融資を引っ張れるかも知れません。
では、その黒字に対する課税を素直に払うのか、もう一ひねりして、今後の収益拡大の勉強のために使うのか?
当然、後者の方が有益な使い道と言えるでしょう。
例えば筆者は、今年から職域年金の受給が始まりますが、ただ貰っているだけだと、不動産賃貸収入と合わせてそこそこの課税所得になってしまいます。
「労せずして入る年金なんだから、払うものも払えば?」
と言われればそうかもしれませんが、見方を変えれば「現職時代の汗の代償」でもあるわけで、多分小規模企業共済の掛金を増やして、少しでも課税所得を減らすのでしょうか。
本来、自営業者の退職金・年金代わりのための小規模共済に、受給の始まった年金を投入して積み立てるというのは、やや矛盾というか本末転倒のようにも感じますが、自衛のためにはアリかと……。
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しなやかに、したたかに。
規模の大きい勤め先は、福利厚生なども充実していて、例えは一座席6~7000円もするミュージカル公演を何十席も確保し、しかも職員一人辺りの自腹は3000円の負担で観られる、なんていう「見返り」があったりします。
年次有給休暇も年間20日、繰り越して最大40日もあり、毎年無駄にすることなくカッチリ20日休暇を消化する職員もいます。
個人事業主は、事実上休暇など無し。休めはしますが、その分収入が減ったり、仕事を失ったりするだけです。
そう考えると、税制改正で年収850万円の会社員が狙い撃ちにされる、といった不公平感が取り沙汰されていますが、ギリギリのカツカツで凌いでいる個人事業主から見れば、雇用契約で安定しているご身分は、まだ恵まれているのか? とも思います。
第<14>回にも書きましたが、
> 雇用関係でさまざまな手当てや福利厚生などの手厚い待遇が望めない自営業は、手元資金の
> 確保に十分な執着を持つべき
と考えます。
筆者は、記帳のための交通費は計上しませんが、書店で買いたい本が2冊あった時、
・敢えて1冊だけ買い、書籍代と書店往復の交通費計上。
・次の日、もう1冊を買い、書籍代と書店往復の交通費計上。
というようなことは、よくやります。日付もレシートも残りますし、どちらも「必要(経費計上可能)な本」だからです。
専業ゆえの時間の余裕かも知れません。
「あ、こっちの本は明日でいいや。」
と見送り、
「ん、昨日と今日で2冊、交通費も2日分。」
とばかりにサラリと経費を計上、喫茶店でお茶を飲んで帰る……。
こうした遣り繰りがセカセカせずに身に付いてくると、優雅な日常生活を演出できるようになります。
公開日:2018年2月12日
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