アパート入居者が暴力団員であった時どうする?①建物明け渡しの方法~暴力団排除条例について|伊澤 大輔

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アパート入居者が暴力団員であった時どうする?①建物明け渡しの方法~暴力団排除条例について

アパート入居者が暴力団員であった時どうする?①建物明け渡しの方法~暴力団排除条例について

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弁護士 伊澤 大輔

十数年間にわたり、パートナー弁護士として、大手企業法務や不動産、損保業務を多く取り扱ってきました。それによって培われたスピード感、知見、交渉力を融合させ、ストレスを感じさせないリーガルサービスを提供します。

虎ノ門桜法律事務所の代表弁護士伊澤大輔です。

入居者が暴力団員であった場合、他の住民とのトラブルの元になりかねず、大家さんとしては、当然、早く退去してもらいたいですよね。

また、入居者が暴力団員であることを知りながら、建物を貸し続けている場合には、たとえ適正な賃料の支払いを受けている場合でも、暴力団員に対する利益供与として、暴排条例違反に問われるおそれがあります。

私は、現役の東京弁護士会民暴委員であり、その副委員長や、暴力団追放推進都民センターの相談員や不当要求防止責任者講習講師を歴任してきましたし、実際に、何度も暴力団員の明渡事件を遂行したことがありますので、今回は、入居者が暴力団員であった場合の建物明渡について、ご説明させていただきます。

解除事由

建物明渡しを求めるには、賃貸借契約を解除する必要がありますが、その解除事由をどうするかがまず問題になります。
 
この点、賃借人が家賃を数ヶ月間滞納している場合には、滞納賃料を理由に解除すべきです。他の解除事由に比べ、立証が容易で、争われる余地も少ないからです。この場合、入居者が暴力団か否か、その属性を問題にする必要はありませんし、争点を増やし解決に時間がかかるだけですので、わざわざ問題すべきではありません。
 
家賃滞納がない場合には、暴排条項違反を理由とした解除を検討することになります。平成23年10月に、東京都と沖縄県で暴力団排除条例が施行されたことをもって、全国47都道府県において暴力団排除条例が制定施行されましたので、現在では、ほとんどの賃貸借契約書に暴排条項が入っており、これを理由に解除できるでしょう。
 

家賃滞納も、暴排条項もない場合には?

家賃滞納がなく、賃貸借契約書に暴排条項も入っていない場合には、無断譲渡・転貸や、用法違反、危険行為条項違反等を理由とする解除の可否を検討することになります。
 
危険行為条項とは、賃貸借契約書上、「建物の共同生活の秩序を守り、近隣より苦情が出たり他人の迷惑になる行為をしてはならない。」、「居室において危険もしくは近隣居住者の迷惑となり、あるいは居室に損害を与える行為をしてはならない。」旨の条項です。
 
賃貸建物を暴力団事務所等として使用することがこの危険行為条項に違反するとして、賃貸借契約の解除を認めた裁判例が存在します(大阪地裁平成6年10月31日判決、東京地裁平成7年10月11日判決)。
 

更新日:2018年9月23日 (公開日:2018年7月27日)

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