信託口口座の現状と重要性|『家族信託』で必要になる信託口口座。「屋号口座」は「信託口口座」の代わりになるのか?専門家が解説!-不動産賃貸経営博士-

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家族信託における
信託口口座
現状重要性

『不動産賃貸経営博士』の情報誌 大家倶楽部 編集部の取材の中で出会った、家族信託にまつわる大家さんからのご相談に、専門家からのアドバイスをいただきました。とある大家さんが実際に家族信託を進めていく上でぶつかった、予想していなかった『弊害』。これから家族信託を利用することを考えている方は、ぜひご覧ください。

これまで、私は融資を含むほとんどの資産について、とある地方銀行にお世話になってきました。今回家族信託をするにあたっても、まずはその銀行に『信託口口座』の開設をお願いしに行ったのですが、地方銀行のシステムでは『信託口口座』を作ることはできないとのことでした。
代わりに、『屋号口座』を開設して、その口座を『信託口口座』の代わりとして利用することはできます、とのお話をいただきました。

その後、自分でも色々と調べていったところ……

・『屋号口座』を『信託口口座』の代わりにしても、最終的には『資産凍結』の恐れがある
・『信託口口座』は某大手信託銀行しか作れるところがない
・『信託口口座』がなくても信託法に触れることはない

このようなことがわかり、正直、悩んでいます。
今までお世話になってきたため、地方銀行から借り換えをしたくないという想いもありますが、このまま家族信託の話が進まなくなってしまうことは、もっと困った事態になってしまいます。
そこで、この状況について、専門家の方にぜひアドバイスが頂戴できればと存じます。

『屋号口座』を『信託口口座』の代わりとした場合のデメリットと資産凍結の危険性の高さはいかほどなのでしょうか?

『屋号口座』のデメリットは、受託者が亡くなると、受託者の個人口座同様に凍結されてしまうことです。つまり、資産凍結の危険性は高いと言えるでしょう。
一方、『信託口口座』は信託契約の中で決めておけば「次の受託者」に引き継げますので資産凍結を回避できます。

某大手信託銀行以外に『信託口口座』が開設できるところはありますでしょうか?

最近では、一部の銀行を除いて『信託口口座』を開設できる金融機関は増えつつあります。ただし、私どもの知る限りでは、『信託口口座』の開設について、金融機関は信託契約書を公正証書にすることを条件にしています。
さらに、家族信託の実績がある専門家を経由しなければ『信託口口座』を開設しない金融機関もあります。

家族信託において『信託口口座』を作らない場合に気を付けるべきことなどはありますでしょうか?

1点目はQ.1のとおりです。
2点目は、「信託財産」と「受託者の固有財産」との「分別管理」についてです。
「分別管理」ができていれば、その具体的な方法までは法律は定めていません。しかし、家族信託の契約期間は長期間になるケースがほとんどです。当然その期間中も『信託口口座』による「分別管理」をしなければQ.1の資産凍結リスクがあります。
さらに、『信託口口座』による「分別管理」をしていないと、契約期間経過とともに家族、金融機関担当者及び専門家等、当初の事情を把握している人も減ってしまいますので、「分別管理」の経緯も不明確になるおそれがあります。
また、『信託口口座』以外の場合、債務者の考え方にも違いが生じます。例えば、借り換えをした時に金融機関としては「受託者という立場にではなく、受託者になった個人に融資した」にすぎないのです。要するに家族信託とは関係なく、一個人の借り入れ(受託者の固有財産)になってしまうのです。
その点を考慮しますと、常に「分別管理」を証明できる『信託口口座』を作るのが良いでしょう。

『家族信託』は長期間におよぶ契約のため、利用する際は実績がある専門家経由で信託契約書を公正証書にして『信託口口座』を作るべきでしょう。
そのためにも『家族信託』を検討する段階から相談してください。
なお、相談者様も今からでも実績がある専門家にご相談なさることをお勧めします。
本回答が参考になれば幸いです。ご検討ください。

ご回答いただいたのは…

一般社団法人 エム・クリエイト
司法書士 松野下事務所
司法書士 中島 寛之
所在地:〒171-0014 東京都豊島区池袋2-48-1-7F
HP:http://www.matsunoshita.gr.jp/
TEL:0066-96-8066-0275

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