脱サラ不動産投資大家が考える確定申告の備え『中・長期的に見て、どう収入をコントロールするか?』~結果としての節税あれこれ~

職域年金受給1年前となり、やっと「少しはラクになるかな」と、一息吐いています。サラリーマン大家→個人事業主→会社設立と、書けば順調に見えるものの、「いつもカツカツ」で生きてきた気がします。これまでの経験を、節税面から振り返ってみようと思います。
昨年12月に書いた第31回の続編です。
年金(職域)の受給が始まるので、予め一昨年家賃収入を減らしたわけですが、控除枠が取れすぎてしまったことを前回は書きました。
12月の締めをして、今まさに確定申告の準備をしているところですが、「変わり目」にどんなことを考えているか、いくつか触れてみたいと思います。
<34> 確定申告に向けて(その2)
昨年12月の第31回記事は、
執筆時点(2018.11中旬)の見通しでは、所得が150万円程度。
と書きましたが、12月の期締めの際に計上すべき減価償却費(賃貸物件の建物部分、個人事業は強制償却)の計上を忘れていて、実際にはもっと低い所得になりました。
一昨年売却したワンルーム2物件は、併せて年間の家賃収入が150万円足らずだったのですが、昨年は「年金も入り始めるし」と思い、特に生活のダウン・サイジングもしませんでした。
結果的には、そのまんま150万円分の経費支出分がマイナスになり、一方年金は2月から6回満額というわけではなく、筆者の場合は年半ばからの受給開始でしたから、当然所得もマイナスに。
年金の源泉票を見ると、引かれるのは僅かなもの。
むしろ、医療費控除の方が利いてくるかな、という判断が生じてきました。
ご存じの通り、通常は誰もが200万円くらいの収入はあり、その5%だから10万円という基準が知れ渡っていますが、筆者の場合、150万円だとしても75,000円(5%)超えの医療費が掛かっていれば所得から差し引けるわけですから、やる価値はあります。
第31回では、外貨預金の為替差益を確定しようか、とプランしかかりましたが、方針変更。
まるで年末年始に、山(スキー)がダメなら海(バリやグァム)がある、みたいなノリですが、「こっちの方がお得?」と思えばすぐ対応できるように、というのは必要な知識です。
改めて2つの事業体と1つの財布ということ
第10回の消費税の話で、
「2年先まで余裕があるから、毎月1万円程度貯めれば、2019年の3月頃には32万円くら
い準備できるでしょ。払ってね。」と言われたようなもの
と書きました。その支払いが、この5月に迫っています。確かに法人単独では「払うべきものがやって来た」ということでしかありません。
しかし、その運営をしている代表者は、個人事業も営み、最終的な財布は一緒です。
その個人事業では、
・住民税前年比7.71倍!
・国民健康保険1.53倍!
そうした増額分を月辺りに均すと、毎月2万円以上の納税額アップ!
という情況を抱えています(第<23>回)。
当然、従順な納税者は、法人の消費納税準備積立には手を付けず、個人の増税に耐えなければならないところです。
が、「ひとつの財布」はそうそう理屈通りには遣り繰りできません。
・為替差益の雑所得を繰り入れ、所得税はゼロ、住民税は発生。
・場合によっては所得をマイナスに追い込み、住民税や健保も抑える。
という二択が生じますが、ここで筆者には別の要素が加わります。
基礎年金部分を40年分満額にするため、筆者はまだ国民年金を払って
いると以前書きましたが(第22回)、それが終わり、今後はその控除枠が減ってしまうのです。16,340円(H.30年度)×12=196,080円の支出が減るのはありがたいことですが、うかうかしていると所得増・税金増、ひいては住民税や健康保険料にも響きます。
小規模企業共済を満額7万円にしたのも、納税額を抑え込むためでしたが、早速次の年から国民年金の控除枠が減ってしまう。
ならば、どこまで節税できるか、昨年の「7.71倍!」「1.53倍!」を取り戻すつもりで今回(2019. 2)はやってみようか、とも思うわけです。
因みに、まだ昨年払った医療費の集計は算入していませんが、税理士からは、「第四表(損失申告)を一応貰ってきておいて下さい。使わないかも知れませんけど。」と言われました。(笑)
まあ、もし損失申告になって「赤字の繰り越し」なんてことになると、開業以来初めてのことですが、今年(2019)は年金がフルで出ますから、何とか来年の今頃には黒字に戻せるでしょう。
考えていること
年金の受給が始まって、その内基礎年金も加わり、様子見の中・長期の先の話ですが、どう収入をコントロールしようか、と考えた時に出てくる選択肢があります。
筆者は55歳になる直前から小規模共済の積立を始め、昨年増額をし、計算をすると70歳の頃積立原資は900万円くらいになります。その間の運用益は取り敢えず無視して、先々一括(退職金扱)で貰うか、年金扱いで貰うかという選択肢があります。
通常は、一括の方が税制の優遇が利くので有利、とされますが、不動産賃貸業はなかなか「廃業」を認めてくれない、という手続きの問題があります。
「別に勤めて身体が保たない、ということでもなく、黙ってじっとしていれば家賃が入るんでしょ? それって事業ですよね。」
という風に言われるわけです。
法人の役員が小規模共済に入っている場合は、ちゃんと辞めたことを照明する書類の提出を求められますし、云わば「区切り」がハッキリしているわけです。
一方、65歳以上で15年以上加入積立を継続している事業者は、廃業せずに事業を継続しながらでも年金扱いの共済金は受け取れる、という仕組みがあります。
筆者の場合、仮に900万円を15年で受け取ろうとすると月5万円。65歳から加わる老齢基礎年金を加算すると、65~70歳までは月16~17万、70歳からは共済金が加わって月21~22万円となります。
現在(65歳まで)70万円の控除は、65歳から130万円となり、70歳からは年金総額(共済金含む)258万円(控除後128万円)に対する所得税が発生しますが、ここでさらに法人の存在が選択肢として加わります。
計画的に個人所有の物件を法人に移し(譲渡)、これまで無人会社だった法人に筆者を常勤役員として迎え入れ、役員報酬を発生させる。法人にとっては役員報酬は損金算入で節税に貢献。「廃業」もし易くなる。一括退職金もOK、その時税金は?
といったことが視野に入ってきます。
先の話なのでまだ海のものとも山のものとも、の感ですが、こうした「考えることそのものが楽しい」という意味では、法人を作って良かったな、と思います。
なお、法人の方は、3年先に1物件売却を考えており、その2年後にまた消費税の課税事業者になることが分かっています(今度は10%!)。
第<10>回では、触れませんでしたが、
> 先々250万円規模の課税収入が発生しそうなら個人で取得、という方針
> 針も見えてきています。
という認識は、「いやそうではなく、もう1つ法人を作って、課税収入1000万未満の規模に抑える」という可能性もあり得ます。
筆者は、面倒なのでやりたいとは思いませんが、10%に増税となると、事業規模課税収入1000万円未満の会社を複数設立、というのもアリかもしれませんね。
もう少し物件を?
以前、筆者は個人事業で抱えている物件の借入は全て完済していると書きました。当然空き担保物件があるということですが、さあ「やるか、やらないか」です。
あちこちの不動産屋に声はかけていましたが、暮れになって太陽光発電(全量売電)の話が舞い込みました。
ブームは過ぎた感のある太陽光ですが、低圧50kwのさらに半分の規模で、24kw物件。1000万円程度だというので手頃、しかも1kw32円物件で、新規連携につきFit価格は東電との連携開始からフルに20年。
「ふむ、32円物件ならいいか。」
と、執筆時点では現地視察を待っているところです。
第11回に、
自宅の屋根に太陽光発電パネルを設置して、売電収入を得るように
と書きましたが、投資として考えた時、退去がない(入居者はお日さま)という低リスクはありがたいことですし、地元の金融機関とも話を進めています。
空き担保があるのに使わないのは勿体ない、という考えは、まあ、投資を進める際の一種の病気のようなもので。(笑)
また追々と筆者の投資環境やその変化に触れたいと思います。
公開日:2019年2月12日
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